スペイン語旅行トラブル会話フレーズ集|周りの人・店員に助けを求める・会計トラブル・道案内

(最終更新日 2025/12/02)

海外で突然トラブルに遭遇したとき、ホテルのフロントや警察にたどり着く前に、まず「近くにいる人」に助けを求める場面があります。

子どもが急に倒れた、財布を盗まれた気がする、注文と違う料理が来た――こうした状況で、近くの人や店員にどう声をかければよいか分からず、不安になる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、スペイン語圏で「周りの人・店員」に助けを求めるときのフレーズを、緊急度別に3つのカテゴリーに分けてご紹介します。

ホテルフロントや警察と話す「前段階」として、道端や店内で近くにいる人にどう声をかけるか?という視点で整理しました。現地の言葉でトラブルを伝える表現を事前に知っておくことで、いざというときに落ち着いて対応できます。

この記事の想定シーンと使い方

本記事は、「スペイン語トラブル対応フレーズ大全|命・お金・サービス別にすぐ使える」で紹介しているトラブル対応マップのうち、「周りの人・店員」列にあたる A3/B3/C3 の3つの場面を詳しく解説したものです。

緊急度の高い順(A → B → C)に構成していますので、ご自身の状況に合ったセクションからお読みください。

  • A3:助けを求める・救急を呼んでもらう 命や健康に関わる緊急事態で、近くの人に助けを求めるフレーズ
  • B3:スリ・詐欺・会計トラブルを店員に伝える 盗難被害や支払いトラブルを店員に知らせるフレーズ
  • C3:道案内・注文ミスなどの日常トラブルを店員に伝える 道に迷ったとき、注文と違うものが来たときなどに使うフレーズ

※ホテルでのトラブル対応は以下の記事を参照ください。

スペイン語ホテルトラブル対応フレーズ集|体調不良・盗難・設備不良をフロントに伝える スペイン語圏旅行者・滞在者必見!警察とのコミュニケーション完全ガイド
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どの場面でも使える「最初の一言」とクッション表現

どのトラブルでも、まず相手の注意を引き、状況を伝える「切り出し」が必要です。
ここでは、周りの人や店員に共通して使える表現をまとめます。

共通の切り出しフレーズ

どんな状況でも、まずはこの一言で相手の注意を引きましょう。

日本語スペイン語解説
すみません(呼びかけ)Disculpe. / Perdón.まずこれを言う。店員や通りすがりの人への丁寧な呼びかけ
助けていただけますか?¿Podría ayudarme?困っていることを伝える万能フレーズ
問題がありますTengo un problema.何か困った状況にあることを端的に伝える
スペイン語があまり話せませんNo hablo bien español.先に伝えておくと、相手もゆっくり話してくれる

「Disculpe.」はやや丁寧、「Perdón.」は少しくだけた印象で、どちらも店員や見知らぬ人に対して安全に使える表現です。

「No hablo bien español.」と「No hablo español bien.」はいずれも文法的には正しい表現です。
日常会話や学習者向けの教材では、動詞+副詞+目的語の形(hablar bien español)がよく使われるため、本記事では「No hablo bien español.」を基本形として紹介しています。

丁寧にお願いするときのクッション表現

依頼の前にひと言添えると、印象がやわらかくなります。

日本語スペイン語解説
お手数ですが……Si no es mucha molestia…やわらかいお願いの前置き
〜していただけますか?¿Podría…?丁寧な依頼の基本形。動詞の原形を続ける
可能であればSi es posible…相手に選択肢を残す柔らかい表現
お願いがあるのですがQuisiera pedirle un favor.少し改まったお願いの切り出し

不満を伝えつつも角が立ちにくい表現

困っていることを伝えながらも、対立を避ける言い方です。

日本語スペイン語解説
少し困っていますEstoy un poco preocupado/a.やわらかめ。深刻さを抑えた表現
これは困りますEsto es un inconveniente.はっきりめ。問題であることを明確に伝える
確認していただけると助かりますMe gustaría que lo revisaran.丁寧だが、対応を求める意思を示す
早めに対応していただけると助かりますAgradecería una pronta solución.緊急性を伝えつつも丁寧さを保つ

A3 命・健康|周りの人・店員に助けを求めるフレーズ

命や健康に関わる緊急事態では、迷わず近くの人にスペイン語で助けを求めましょう。
言葉が完璧でなくても、声を出すことが大切です。ジェスチャーを併用すれば、必ず伝わります。

医療に関する最終判断や手続きは、必ず現地の医療専門家にご確認ください。

まず「助けてほしい」ことを伝える

緊急時は、まずこの一言で周囲の注意を引きましょう。

日本語スペイン語解説
助けて!¡Ayuda!まずこの1文。最も簡単で伝わりやすい
お願いします、助けてくださいPor favor, ayúdeme.より丁寧に助けを求める表現
緊急事態です!¡Es una emergencia!深刻さを伝える重要フレーズ
スペイン語が話せませんが……No hablo español, pero…言葉の問題を伝えつつ助けを求める
一緒に来てくださいVenga conmigo, por favor.現場に同行をお願いする

発音のポイント
¡Ayuda!(アユーダ)は「助けて」の意味です。
emergencia(エメルヘンシア)は「緊急事態」。
大きな声ではっきり発音しましょう。

救急車・警察を「呼んでもらう」フレーズ

自分で電話できない状況では、近くの人に通報をお願いします。

日本語スペイン語解説
救急車を呼んでくださいLlame a una ambulancia, por favor.まずこの1文。救急車の手配依頼
警察を呼んでくださいLlame a la policía, por favor.警察への連絡依頼
誰か医者はいませんか?¿Hay algún médico aquí?周囲に医療関係者がいないか確認
119番(救急)に電話してくださいLlame al número de emergencias.緊急通報の依頼(国によって番号は異なる)

発音のポイント: ambulancia(アンブランシア)は「救急車」、policía(ポリシーア)は「警察」です。

原因をざっくり伝える一言

何が起きたかを簡潔に伝えると、相手も適切な対応がしやすくなります。

日本語スペイン語解説
子どもが倒れましたMi hijo se ha desmayado.まずこの1文。子どもの緊急事態
高熱がありますTiene fiebre muy alta.発熱を伝える
事故がありましたHa habido un accidente.事故の発生を伝える
けが人がいますHay heridos.負傷者の存在を伝える
意識がありませんEstá inconsciente.重篤な状態を伝える
呼吸していませんNo respira.最も深刻な状態

発音のポイント
desmayado(デスマヤード)は「気を失った」、inconsciente(インコンシエンテ)は「意識がない」の意味です。

会話例:スーパーで子どもが倒れた場面

【場面:買い物中に子どもが急に倒れ、近くの店員に助けを求める】

Cliente
Cliente

¡Disculpe! ¡Ayuda, por favor! Mi hijo se ha desmayado.
(すみません!助けてください!息子が倒れました)

 Empleado
 Empleado

¡Dios mío! ¿Qué ha pasado?
(大変!何があったんですか?)

Cliente
Cliente

No lo sé. De repente se cayó. Llame a una ambulancia, por favor.
(分かりません。急に倒れたんです。救急車を呼んでください)

 Empleado
 Empleado

Sí, ahora mismo. No se preocupe.
(はい、今すぐ。ご心配なく)

Cliente
Cliente

Muchas gracias. No hablo bien español.
(ありがとうございます。スペイン語があまり話せないのですが)

B3 犯罪・金銭トラブル|スリ・詐欺・支払いトラブルを店員に伝えるフレーズ

レストランでの会計ミス、お釣りの間違い、スリの目撃など、会計トラブルや盗難被害を店員に伝える際のフレーズです。
落ち着いて、事実を伝えることが大切です。

盗難被害の場合、警察への届け出や保険会社への連絡が必要になることがあります。
最終的な手続きは現地の専門家にご確認ください。

会計トラブル(レストラン・ショップ)

スペイン語で会計の間違いを指摘するフレーズです。
穏やかに伝えれば、多くの場合すぐに対応してもらえます。

日本語スペイン語解説
会計が間違っていますLa cuenta está mal.まずこの1文。会計ミスの基本表現
おつりが足りませんFalta el cambio.お釣り不足を指摘する
これは頼んでいませんNo he pedido esto.注文していない商品が含まれている場合
値段がメニューと違いますEl precio no coincide con el menú.価格の相違を指摘する
レシートをくださいEl recibo, por favor.レシートの要求
もう一度確認してもらえますか?¿Podría revisarlo otra vez?丁寧に再確認を依頼する表現

発音のポイント
cuenta(クエンタ)は「会計・勘定」
el cambio(エル・カンビオ)は「おつり」の意味です。

スリ・詐欺を「店員に知らせる」フレーズ

不審な人物を見かけたり、被害に遭った可能性がある場合に使います。

日本語スペイン語解説
スリに注意してくださいCuidado con los carteristas.周囲への警告として使える
あの人が怪しいですEsa persona es sospechosa.不審者を店員に知らせる
財布を盗まれたかもしれませんCreo que me han robado la cartera.盗難の疑いを伝える
さっき誰かがぶつかってきましたAlguien me empujó hace un momento.スリの手口を説明する
カバンが開いていましたMi bolso estaba abierto.異変に気づいた状況を伝える

発音のポイント
carteristas(カルテリスタス)は「スリ」
sospechosa(ソスペチョサ)は「怪しい」の意味です。

店側にお願いしたいこと

確認や対応など、具体的にお願いしたいことを伝えます。

日本語スペイン語解説
会計を確認してもらえますか?¿Podría revisar la cuenta, por favor?まずこの1文。確認を依頼する
警備員を呼んでもらえますか?¿Podría llamar a seguridad?警備への連絡を依頼する
警察に連絡してもらえますか?¿Podría llamar a la policía?警察への通報を依頼する
防犯カメラを確認してもらえますか?¿Podrían revisar las cámaras?映像確認を依頼する
責任者と話したいですQuiero hablar con el responsable.はっきりめ。責任者への要求

会話例:レストランで会計が明らかに高い場面

【場面:レストランで会計を見たら、注文していない料理が含まれていた】

Cliente
Cliente

Disculpe, creo que la cuenta está mal.
(すみません、会計が間違っていると思うのですが)

Camarero
Camarero

¿Qué problema hay?
(何が問題でしょうか?)

Cliente
Cliente

No he pedido este plato. Solo pedimos dos ensaladas y una paella.
(この料理は頼んでいません。サラダ2つとパエリア1つだけ注文しました)

Camarero
Camarero

Déjeme verificar… Tiene razón. Lo siento mucho.
(確認させてください……おっしゃる通りです。申し訳ありません)

Cliente
Cliente

No pasa nada. ¿Podría corregirlo, por favor?
(大丈夫です。訂正していただけますか?)

Camarero
Camarero

Por supuesto. Ahora le traigo la cuenta correcta.
(もちろんです。正しい会計をお持ちします)

C3 交通・サービス|道案内・店舗トラブル・注文ミスを伝えるフレーズ

命やお金ほど緊急ではありませんが、旅の満足度に影響する日常的なトラブルへの対応フレーズです。
スペイン語で道案内を頼んだり、注文ミスを伝えたりする場面で使える、角の立たない表現を中心にまとめました。

道を尋ねる・道案内系

スペイン語で道案内をお願いするときの基本フレーズです。

日本語スペイン語解説
この住所はどこですか?¿Dónde está esta dirección?まずこの1文。住所を見せながら聞く
駅への行き方を教えてください¿Cómo llego a la estación?道順を尋ねる基本表現
ここから遠いですか?¿Está lejos de aquí?距離を確認する
歩いて行けますか?¿Se puede ir a pie?徒歩で行けるか確認する
この道で合っていますか?¿Es este el camino correcto?方向を確認する
地図で教えてもらえますか?¿Me lo puede mostrar en el mapa?地図を見せながら確認する

発音のポイント
dirección(ディレクシオン)は「住所・方向」
estación(エスタシオン)は「駅」の意味です。

店舗トラブル・注文ミス

注文と違うものが来たときなど、穏やかに店員に伝えるフレーズです。

日本語スペイン語解説
注文と違いますEsto no es lo que pedí.まずこの1文。注文ミスの基本表現
まだ料理が来ませんTodavía no ha llegado la comida.料理の遅延を伝える
予約がありますTengo reserva.予約の確認
列はこちらですよね?La cola es por aquí, ¿verdad?列の場所を確認する
割り込まないでくださいPor favor, no se cuele.やや強めに。列への割り込みを注意する
会計をお願いしますLa cuenta, por favor.会計の要求

トーンを和らげる一言

クレームを伝えつつも、相手との関係を悪くしたくないときに添える表現です。
「クレームだけど喧嘩はしたくない」という日本人のニーズに合った言い回しをまとめました。

日本語スペイン語解説
大したことではないのですが……No pasa nada, pero…やわらかめ。問題を軽く切り出す
ちょっとお伝えしたかっただけですSolo quería comentarlo.軽いトーンで伝える
急いでいないので大丈夫ですNo tengo prisa, no se preocupe.相手を安心させる
お手数をおかけしてすみませんPerdone las molestias.謝罪を添えてやわらかく

「No pasa nada, pero…」は直訳すると「何も問題ないのですが……」というニュアンスで、「大したクレームではない」という前置きとして便利な表現です。

会話例:ファストフード店で注文と違うものが来た場面

【場面:ハンバーガーショップで、頼んだものと違うバーガーが来た】

Cliente
Cliente

Disculpe, creo que esto no es lo que pedí.
(すみません、これは注文したものと違うと思うのですが)

 Empleado
 Empleado

¿Qué había pedido?
(何を注文されましたか?)

Cliente
Cliente

Pedí una hamburguesa con queso, pero esta no tiene queso.
(チーズバーガーを注文したのですが、これにはチーズが入っていません)

 Empleado
 Empleado

Ah, lo siento. Se lo cambio enseguida.
(あ、すみません。すぐにお取り替えします)

Cliente
Cliente

No pasa nada. Gracias.
(大丈夫です。ありがとうございます)

 Empleado
 Empleado

Aquí tiene. Perdone las molestias.
(こちらです。ご迷惑をおかけしました)

シーン別フレーズミニ一覧(A3/B3/C3横断ミニシート)

ここまでご紹介したフレーズの中から、特に使用頻度の高いものをシーン別に一覧にまとめました。
スマートフォンにスクリーンショットを保存しておくと、いざというときに役立ちます。

【A3 命・健康:助けを求める】

日本語スペイン語解説
助けて!¡Ayuda!最初の一言
救急車を呼んでくださいLlame a una ambulancia, por favor.救急の手配
緊急事態です!¡Es una emergencia!深刻さを伝える

【B3 犯罪・金銭:会計トラブル・スリ】

日本語スペイン語解説
会計が間違っていますLa cuenta está mal.最初の一言
おつりが足りませんFalta el cambio.お釣りの問題
あの人が怪しいですEsa persona es sospechosa.不審者の報告

【C3 交通・サービス:道案内・注文ミス】

日本語スペイン語解説
駅への行き方を教えてください¿Cómo llego a la estación?道を尋ねる
注文と違いますEsto no es lo que pedí.注文ミスの指摘
割り込まないでくださいPor favor, no se cuele.列への注意

まとめ:「まず近くの人に声をかける」ための準備をしておこう

スペイン語圏でのトラブルは、ホテルや警察にたどり着く前に「近くの人・店員にまず声をかける」場面が多くあります。この記事で紹介したように、A3(命・健康に関わる緊急事態)、B3(会計トラブルやスリ被害)、C3(道案内や注文ミス)という3つの場面ごとに、店員や周りの人に伝えるフレーズを準備しておけば、いざというとき慌てずに対応できます。

完璧な文法や発音でなくても大丈夫です。声を出すこと、ジェスチャーを併用すること、そして「Disculpe」「Ayuda」といった短いフレーズを覚えておくことが、安心して旅を楽しむための第一歩です。

実際の会話で使えるようにしておきたい方は、スパニッシモの無料体験レッスンで、この記事のフレーズを講師にチェックしてもらったり、道端や店内でのやり取りをロールプレイで練習したりすることもおすすめです。

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