スペイン語の請求書:コピペ可テンプレ&送付メール例【2025年版】

(最終更新日 2025/10/30)

スペイン語圏との取引で「請求書(factura)」の作成や送付が必要になった際、「どの単語を使えば?」「メールの文面は?」と手が止まってしまうことはありませんか。

この記事は、まさに今、スペインでビジネスをしていて、請求書対応が必要なあなたが今すぐ作業を完了できることをゴールにしています。

まずはコピペで使える「答え」から提示し、次に関連用語の使い分け、メール文例へと進む構成としました。

中南米、特にメキシコにおいては、全く別の請求書の送付方法になりますので、こちらは別途記事を作成し近日公開する予定です。

先に答え:今すぐ使える請求書(Factura)

急ぎの方は、まずここにある項目が全部入っているか確認をして作業を完了させてください。
スペインの請求書に必須の項目(番号、発行日、発行者/受領者の名称・NIF、明細、税率/税額、合計など)は2025年10月時点でのAEAT(スペイン税務庁)の「Contenido de las facturas」に準拠しています。

請求書に必要な最小項目のテンプレート(テキスト形式)

このテンプレートは、正式な請求書ファイル作成のための「項目整理」や「下書き」としてご活用ください。
最終的にはWordやGoogle Docsなどで正式なファイル(PDF推奨)を作成し、メールに添付して送付します。

(※ 差し替え箇所は【】で示します)

  • Factura Nº: 【請求書番号】
  • Fecha: 【発行日: 2025-11-01】
  • Emisor (発行者): 【自社名, 住所, NIF/NIE】
  • Receptor (受領者): 【顧客名, 住所, NIF/NIE】
  • Concepto: 【概要: 例 Servicio de consultoría】
  • Base imponible: 【€金額(税抜)】
  • IVA: 【% / €】  →(標準税率は21%)
  • Total: 【€合計】
  • Datos bancarios: 【IBAN / (必要に応じて)BIC/SWIFT】
  • Fecha de vencimiento (支払期日): 【2025-11-30】

※スペインの標準IVA税率は21%(2025年時点)。
軽減10%、超軽減4%(特定品目に5%・0%の適用あり)。

請求書のテンプレート参考画像

上記をもとにした請求書のサンプル画像です。より視覚的にわかりやすくしています。

請求書における必須用語の一覧

用語の取り違えを避けるため、最低限の語を一気に確認します。
定義はRAE(語義)とAEAT(請求書上の義務情報)を主に参照しており、ネイティブチェックも行っています。

スペイン語日本語(主な意味)
Emisor / Receptor発行者 / 受領者
Nombre / Razón social氏名 / 法人名(発行者・受領者の正式名称)
NIF/NIE納税者番号 / 外国人識別番号
Dirección / Contacto住所 / 連絡先
Concepto概要、項目
Base imponible課税標準額(税抜金額)
Tipo de IVA / Importe IVAIVA税率 (%) / IVA税額 (€)
TOTAL A PAGAR支払合計額
Fecha de vencimiento支払期日
Datos bancarios銀行情報
IBAN / BIC (SWIFT)国際銀行口座番号 / 銀行コード
Notas備考欄

送付メールの定型文(件名/本文)

テンプレが整えば、あとは“送り方”です。
初回の相手にはフォーマル、継続先には準フォーマルが自然です(いずれも丁寧表現)。
件名は Factura Nº を含めると相手が判断しやすくなるので効果的です。

件名(Asunto)

[Unverified] フォーマル: Envío de la factura Nº【123】 – 【自社名】

[Unverified] 準フォーマル: Factura 【123】 / 【プロジェクト名】

本文(Cuerpo)

フォーマル(初回・重要先)

Estimado/a Sr./Sra. 【姓】:

Le adjunto la factura (Nº【123】) correspondiente a 【期間/サービス】.

La fecha de vencimiento es el 【2025-11-30】.

Quedo a su disposición para cualquier consulta.

Atentamente,

【署名】

準フォーマル(継続先)

Hola 【名】:

Te envío la factura Nº【123】 por 【概要】.

El plazo de pago es hasta el 【2025-11-30】.

Si tienes cualquier duda, me dices.

Saludos,

【署名】

よくある混同を解決!:factura / proforma / recibo / cuenta

請求書を発行するにあたり混同しやすい4つの単語についてそれぞれ解説します。

Factura(請求書)

支払いを請求する正式書面です。
日本語での請求書=Facturaと思ってもらって問題ありません。

Adjunto la factura oficial para el pago.
(支払いのための正式な請求書を添付します。)

Factura proforma(仮請求/見積請求)

財務・税務上の効力は持たない「下書き」としての性質。
AEATのFAQでも「プロフォーマや下書きは“本物の請求書”ではない(QR等も付かない)」旨が整理され、解説としてWolters Kluwerも「valor fiscal o contable carece」と明記しています。

Esta es la factura proforma; la factura final se emitirá después del servicio.
(これは仮請求書です。正式な請求書はサービス後に発行されます。)

Recibo(領収書)

支払いを受領した証憑の意味です。
請求書とは目的・タイミングが異なる。(語義はRAE/一般辞典で確認可)

Gracias por su pago. Le envío el recibo.
(お支払いありがとうございます。領収書をお送りします。)

Cuenta(会計)

飲食店などでの勘定で使うことが一般的です。

La cuenta, por favor. は定番の依頼表現です。

¿Nos trae la cuenta, por favor?
(お会計をお願いできますか?)


よくある質問(FAQ)

請求書を送るときによくある質問をQ&Aで解決します。

「税込/税抜」はどう書く?
IVA incluido(税込) / IVA no incluido(税抜)の表記を使い、Base imponible(税抜)とIVA(税額)を明示します。
支払期日の延長を丁寧にお願いするには?
 以下のような表現が一般的です。
¿Sería posible extender la fecha de vencimiento al 【日付】?
未払いの丁寧な催促は?
以下のような表現が一般的ですが、相手との関係性や事前の約束事によって表現が変わる場合があります。
Este es un amable recordatorio sobre la factura Nº【123】, cuya fecha de vencimiento pasó el 【期限日】.
銀行手数料の負担を明記したい。
Gastos bancarios を用い、Los gastos bancarios correrán a cargo de ~ と明記。
訂正が必要になった。正式手順は?
Factura rectificativa(訂正請求書)を発行します。「訂正である旨」「訂正理由」「元請求書の識別情報」「訂正内容」を記載し、一般の請求書要件も満たす必要があります。詳しい期限や要件はAEATのガイドを参照してください。

(関連記事:[Unverified] 【自社「領収書(recibo)表現まとめ」への内部リンク】)


まとめ:スペイン語で請求書(Factura)を作成・送付する方法

今回は、スペイン語の「請求書(factura)」を作成・送付する際に役立つテンプレートと必須フレーズを紹介しました。

スペイン語圏との取引業務ではもちろん、フリーランスとして活動する際にも、正確な請求書の発行は欠かせません。

ぜひ、この記事のテンプレートを活用し、スムーズな業務にお役立ていただけたら嬉しいです。

請求書や送付メールの文面を作ってみたけど、「この表現で失礼にならないか」「法的な要件を満たしているか」を誰かに確認したいと思われたら、スパニッシモのビジネススペイン語コーチングコースをご活用ください。

作成した請求書やメール文面の添削はもちろん、相手からの問い合わせに返信するフレーズなども講師と学んでいただけます。

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参考文献

主要参照

  • AEAT(スペイン税務庁):請求書の必須項目・定義、IVA税率、訂正請求書。
  • RAE(辞書):factura の語義。
  • La Moncloa(政府公式):NIF/NIEの制度的な位置づけ。
  • SEPA公式FAQ / 金融機関:BIC要否の経年変化(2014/2016移行)。
  • Wolters Kluwer:Factura proforma は税務・会計上の効力なしという実務解説。
  • Instituto Cervantes/学校系教材:La cuenta, por favor を含むレストラン表現。

参考・引用(本文内注の再掲)

  • AEAT「Facturación IVA — Contenido de las facturas / Tipos de IVA / Facturas rectificativas」ほか(最終確認 2025-10-28)。
  • RAE(DLE)「factura」定義(最終確認 2025-10-28)。
  • Gobierno de España(La Moncloa)「Diferencias entre DNI, NIE y NIF」(2024-12-20、最終確認 2025-10-28)。
  • SEPA FAQ / Deutsche Bank(BIC不要化の時期、最終確認 2025-10-28)。
  • Wolters Kluwer「Factura proforma: qué es y cuándo usarla」(最終確認 2025-10-28)。
  • Instituto Cervantes/学校系(レストラン表現、最終確認 2025-10-28)。

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