(最終更新日 2025/10/07)
最初に結論:接続法現在は「願望・疑い・未来」の3場面で使う
スペイン語の接続法現在、どんな時に使えばいいか悩んでいませんか?
実はとてもシンプルで、主に3つの場面で使います:
願望
「〜してほしい」と相手にお願いするとき
例:Quiero que vengas.(来てほしい)
疑い
「〜かもしれない」と確信が持てないとき
例:Es posible que llueva.(雨が降るかも)
未来
「〜したら」とまだ起きていないことを話すとき
例:Cuando llegues, llámame.(着いたら電話して)
作り方もシンプル!動詞の語尾を入れ替えるだけ
動詞の活用はこうなります:
-ar動詞(hablar)→ –eで終わる(hable)
-er動詞(comer)→ –aで終わる(coma)
-ir動詞(vivir)→ –aで終わる(viva)
覚え方のコツ:普段の現在形とは「違う語尾」を使うんです。
hablarは普段「hablo」とa系なのに、接続法では「hable」とe系に変わります。
動詞の活用ルールはこれだけです!
活用は以下になります。
-ar動詞
語尾を**-e, -es, -e, -emos, -éis, -en**に
例:hablar → hable(話すように)
-er/-ir動詞
語尾を**-a, -as, -a, -amos, -áis, -an**に
comer → coma(食べるように)
vivir → viva(住むように)
つまり、-ar動詞なのに-er動詞みたいな語尾、-er/-ir動詞なのに-ar動詞みたいな語尾になるんです。
この記事では、日常会話でよく使う20の必須表現を、見やすい表にまとめました。
「表現・意味・例文」の3列表なので、スマホで見ながらすぐに使えます。さあ、一緒に接続法をマスターしましょう!
まず覚える接続法現在の必須12表現(これだけでOK!)
接続法現在を使いこなすには、頻出表現から押さえるのが効率的です。
以下の12枚のカードで、日常会話の大部分をカバーできます。
時(未来参照/未了)
まだ起きていない出来事のタイミングを表す表現です。
「〜したら」「〜するまで」など、これから起こることについて話すときに使います。
1. cuando
例:Te llamaré cuando tengas tiempo.(時間があるときに電話するね。)
判断の目安:未来・未了→接続法/習慣・過去→直説法。
注意:英語の”when + 未来”とは違い、スペ語は接続法が目安。
2. hasta que
例:Espera aquí hasta que yo vuelva.(私が戻るまでここで待って。)
判断の目安:未了の動作は原則接続法。
注意:既に起こった事実・習慣なら直説法。
3. antes de que
例:Sal antes de que empiece a llover.(雨が降り始める前に出て。)
判断の目安:通常は接続法。
注意:後ろの主語が同じで目的なら「antes de + 不定詞」に。
4. en cuanto
例:En cuanto llegues a casa, llámame.(家に着いたらすぐ電話して。)
判断の目安:未来・未了→接続法/習慣・過去→直説法。
注意:「着いたらすぐ」は未来参照が多い=接続法寄り。
5. tan pronto como
例:Te avisaré tan pronto como sepa algo.(何か分かったらすぐ知らせるよ。)
判断の目安:en cuantoと同義(語感差は小)。
注意:文脈が未来かどうかで法が決まる。
6. después de que
例:Vamos a cenar después de que termines.(君が終わったら夕食にしよう。)
判断の目安:未了・未来→接続法/既遂・習慣→直説法可。
注意:完了済みなら直説法が自然。
目的
「〜するために」「〜しないように」と、何かの目的や意図を伝える表現です。
相手に理由を説明するときによく使います。
7. para que【一般】
例:Te hablo despacio para que me entiendas.(理解してもらえるよう、ゆっくり話すね。)
判断の目安:同主語→不定詞/異主語→接続法。
注意:para que noで「~しないように」。
条件・譲歩
「〜でない限り」「たとえ〜でも」など、条件を付けたり、譲歩して何かを認める表現です。
柔軟な会話に欠かせません。
8. a menos que
例:No iré a menos que tú vayas.(君が行かない限り、私も行かない。)
判断の目安:否定条件=接続法。
注意:書き換え:a no ser que(用途別20にあり)。
9. aunque
例:Aunque llueva mañana, iremos al parque.(明日雨でも、公園に行こう。)
判断の目安:仮定・不確実→接続法/既知の事実→直説法。
注意:「雨が降る(のは事実)」と言いたいときは直説法。
否定・疑い
「〜だとは思わない」「〜を疑う」など、確信が持てないことを表す表現です。
自分の意見を柔らかく伝えるのに便利です。
10. no creo que
例:No creo que sea una buena idea.(いい考えだとは思わない。)
判断の目安:creo que=直説法/no creo que=接続法。
注意:主節の否定で法が切り替わるのがポイント。
評価・不確実
「〜かもしれない」「〜する必要がある」など、可能性や評価、必要性を示す表現です。
断定を避けて話すときに活躍します。
11. es posible que
例:Es posible que nieve mañana.(明日は雪かもしれない。)
判断の目安:可能性・評価系は接続法になりやすい。
注意:事実断定のes evidente queなどは直説法。
願望・意志
「〜してほしい」と相手にお願いしたり、自分の希望を伝える表現です。人間関係を円滑にする大切な表現群です。
12. quiero que
例:Quiero que seas feliz.(幸せになってほしい。)
判断の目安:主語が異なる願望・依頼=接続法。
注意:同主語なら「querer + 不定詞」。

接続法現在のシーン別の20表現
用途別に整理した20表現です。
各シーンの代表的な表現を表で確認できます。
目的(Purpose)
表現 | 一言訳 | 例文(ES+和訳) |
---|---|---|
a fin de que【ややフォーマル】 | ~するために | Te envío esto a fin de que lo revises. (確認してもらうため、これを送ります。) |
con el fin de que【フォーマル】 | ~する目的で | Lo hacemos con el fin de que funcione.(機能するように、そうしています。) |
para que no | ~しないように | Te llamo para que no te preocupes. (心配しないよう電話するね。) |
sin que | ~することなく | No te vayas sin que yo te avise. (私が知らせるまで行かないで。) |
時(未来参照/未了の出来事)
表現 | 一言訳 | 例文(ES+和訳) |
---|---|---|
una vez que | ~したら/いったん~すれば | Una vez que termines, empezamos. (終わり次第、始めよう。) |
cada vez que | ~するたびに | Cada vez que veas a Ana, salúdala. (アナを見かけたら毎回あいさつしてね。) |
条件(前提・制約/反復条件)
表現 | 一言訳 | 例文(ES+和訳) |
---|---|---|
mientras (que) | ~している間/~である限り | Mientras estés aquí, estarás bien. (ここにいる限り大丈夫。) |
siempre que | ~である限り/~するたびに | Puedes salir siempre que termines la tarea. (課題を終えるなら出てよい。) |
en caso de que | ~の場合には | Llama en caso de que necesites ayuda. (助けが必要な場合は電話して。) |
con tal de que | ~でさえすれば | Puedes venir con tal de que llegues a tiempo. (時間どおりに来るなら来ていいよ。) |
siempre y cuando | ~という条件で | Te presto el coche siempre y cuando lo cuides. (大事にするなら車を貸すよ。) |
a no ser que | ~でない限り | No salgo a no ser que haya sol. (晴れでない限り出かけない。) |
salvo que | ~でない限り | No iremos, salvo que cambie el plan. (予定が変わらない限り行かない。) |
否定・疑い(Negación / Duda)
表現 | 一言訳 | 例文(ES+和訳) |
---|---|---|
dudar que | ~を疑う | Dudo que sea cierto. (それが正しいか疑わしい。) |
no pensar que | ~だとは思わない | No pienso que esté bien. (それが良いとは思わない。) |
no parece que | ~のようには見えない | No parece que tengan prisa. (急いでいるようには見えない。) |
評価・不確実(Evaluación / Incertidumbre)
表現 | 一言訳 | 例文(ES+和訳) |
---|---|---|
es probable que | ~の可能性が高い | Es probable que lleguen tarde. (彼らはおそらく遅れる。) |
es importante que | ~することが大切だ | Es importante que llegues a tiempo. (時間どおりに来るのが大切。) |
es necesario que | ~する必要がある | Es necesario que firmes aquí. (ここにサインが必要。) |
願望・依頼(Deseo / Petición)
表現 | 一言訳 | 例文(ES+和訳) |
---|---|---|
pedir que | ~するよう頼む | Te pido que me llames mañana. (明日電話してとお願い。) |
使い方に迷ったらこれ!30秒判断表
接続法か直説法か迷った時の判断基準を表にまとめました。この表を覚えれば、会話中でも瞬時に正しい法を選べます。
状況 | 推奨モード | 代表キーワード | 注意点 |
肯定の確信 | 直説法 | creo que, es cierto que, sé que | 確実性が高い場合は直説法 |
否定・不確実 | 接続法 | no creo que, dudo que, quizás | 否定で法が変わる点に注意 |
目的 | 接続法 | para que, a fin de que | 同主語なら不定詞を使用 |
未来参照の時・条件 | 接続法 | cuando + 接続法, hasta que, en caso de que | 現在・過去の習慣は直説法 |
既知事実 | 直説法 | aunque + 事実, cuando + 習慣 | 確定している内容は直説法 |
creo que(思う)→ 直説法 vs no creo que(思わない)→ 接続法
未来の「cuando」は接続法、習慣・過去の「cuando」は直説法
「es + 形容詞 + que」の多くは接続法(es evidente queなど事実系は例外)
まとめ:必須20表現と30秒判断表で、接続法現在が自由自在に!
本記事では、スペイン語の接続法現在を、使用頻度の高い20表現+3列表(表現|一言訳|例文)に整理してお届けしました。
まず上位12表現で「願望・疑い・未来の話」の基本パターンをマスターし、その後カテゴリ別の3列表から、今まさに必要な表現を選んで使ってください。30秒判断表を手元に置いておけば、「creo que(直説法)vs no creo que(接続法)」のような迷いやすいポイントも瞬時に判断できます。
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参照脚注一覧
- 東京外国語大学言語モジュール スペイン語文法モジュール「接続法現在」
- Instituto Cervantes, Nueva gramática de la lengua española (2009)
- Real Academia Española, Gramática descriptiva de la lengua española (1999)