スペイン語の接続法とは?未来形は覚えなくてOK!10分で要点をマスターしよう!

スペイン語 接続法 Subjuntivo 解説

(最終更新日 2025/07/02)

スペイン語の接続法(Subjuntivo)は、「願望・感情・不確実性」など、話し手の心の中にある確定していない気持ちを表すための特別な言い回しです。

事実をそのまま語る「直接法」とは対照的に、主観的なニュアンスを加える時に使われます。

接続法の要点は次の3つです。

  • 使う場面
    願望/要求/感情/疑い/不確実性/時間条件の6つが基本
  • 覚える活用
    まずは「現在」「過去(-ra/-se)」「完了」の3種類だけでOK
  • 未来形について
    存在はしますが、現代会話では使わないため学習の優先度は低いです

接続法とは?「事実」と「気持ち」の使い分け

接続法って、なんだか難しそうに聞こえますよね。

でも大丈夫、一番大事なポイントはたった一つです。

以下のように覚えてください。

接続法とは?

直接法は「事実」を、接続法は「気持ち・主観」を話す時の言葉の使い分け

例えば、「フアンは明日来る」という確定した予定(事実)を言うなら直接法です。

でも、「フアンが明日来てくれたらいいな」というあなたの願望(気持ち)を言うなら、接続法の出番です。

この違いさえ分かれば、接続法はもう怖くありません!

接続法の活用表|まずは基本の3種類を覚えよう

接続法を使いこなすには、動詞の活用が欠かせません。

ここでは、最初に覚えるべき「現在形」「過去形」「完了形」の3つを紹介します。

現在接続法 (subjuntivo presente)の活用

-ar動詞はeの音、-er/-ir動詞はaの音に母音が入れ替わるのがポイントです。

-ar動詞: hablar (話す)

人称現在形
yohable
hables
él/ella/ustedhable
nosotros/ashablemos
vosotros/ashabléis
ellos/ellas/ustedeshablen

-er動詞: comer (食べる)

人称現在形
yocoma
comas
él/ella/ustedcoma
nosotros/ascomamos
vosotros/ascomáis
ellos/ellas/ustedescoman

-ir動詞: vivir (住む)

人称現在形
yoviva
vivas
él/ella/ustedviva
nosotros/asvivamos
vosotros/asviváis
ellos/ellas/ustedesvivan

過去接続法 (subjuntivo imperfecto / -ra・-se 形)の活用

過去形には-raで終わる形と-seで終わる形の2つがありますが、意味は同じで、どちらを使ってもOKです。

まずは覚えやすい-ra形からマスターしましょう。

表はhablar (話す)とcomer (食べる)での活用です。

人称hablarcomer
yohablaracomiera
hablarascomieras
él / ella / ustedhablaracomiera
nosotros / nosotrashabláramoscomiéramos
vosotros / vosotrashablaraiscomierais
ellos / ellas / ustedeshablarancomieran

※ -se で終わる形(hablase / comiese など)も意味は同じですが、まずは -ra 形 を優先して覚えましょう。

接続法現在完了 (pretérito perfecto de subjuntivo)の活用

「haberの接続法現在形 + 過去分詞」で作ります。

「~してしまったかもしれない」といったニュアンスを表します。

hablar (話す) の場合

人称hablar → haya + hablado
yohaya hablado
hayas hablado
él / ella / ustedhaya hablado
nosotros / nosotrashayamos hablado
vosotros / vosotrashayáis hablado
ellos / ellas / ustedeshayan hablado
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どんな時に使う?接続法の6つの基本パターン

「活用の形は分かったけど、結局いつ使うの?」という疑問にお答えします。

接続法が使われる主な場面は、この6つです!

1. 願望・希望(~してほしい、~だといいな)

あなたの「こうなってほしい」「こうだといいな」という願望や希望を伝える、最も基本的な用法です。

Espero que tengas un buen día.
(君が良い一日を過ごせますように)

Quiero que me ayudes.
(君に手伝ってほしい)

2. 要求・命令(~してください)

相手に何かをしてほしい、という少し強めの要求や、間接的な命令を表す時に使います。

Te pido que cierres la puerta.
(ドアを閉めてくれるよう、お願いします)

El profesor nos recomienda que leamos este libro.
(先生は私たちにこの本を読むよう勧めている)

3. 感情(~で嬉しい、~で残念だ)

嬉しい、悲しい、驚きなど、感情が動いた原因を説明する時に使います。

これを使うと感情表現がとても豊かになります。

Me alegro de que estés aquí.
(君がここにいてくれて嬉しいよ)

Es una lástima que no puedas venir.
(君が来られないのは残念だ)

4. 疑い・否定(~だとは思わない)

「本当かな?」「~ではないと思う」といった、疑いや否定的な気持ちを表す時に使います。

Dudo que sea verdad.
(それが本当か疑わしい)

No creo que llueva mañana.
(明日雨が降るとは思わない)

5. 不確実性・可能性(~かもしれない)

「100%ではないけど、そうかもしれない」という、不確かな可能性について話す時に使います。

Es posible que llegue tarde.
(彼は遅れて到着するかもしれない)

Quizás te guste esta película.
(もしかしたら君はこの映画を気に入るかもしれない)

6. 未来の条件(もし~するなら)

まだ起こっていない未来のことについて「~する時」「~したら」と条件を話す時に使います。

Cuando llegues a casa, llámame.
(家に着いたら、電話してね)

Avísame antes de que salgas.
(出かける前に私に知らせて)

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日本人学習者がやりがち!接続法のよくある間違い7選

接続法を学ぶ上で、誰もが通る間違いがあります。

よくあるパターンを知って、効率的に上達しましょう!

1. 確実なことを疑ってしまう

❌ No dudo que sea difícil.

✅ No dudo que es difícil.

No dudo(疑わない)は〈確信〉を示すため通常は直接法を用います。
※ただし、 ラテンアメリカの一部では「やや控えめな確信」を表すニュアンスで接続法 sea が使われる場合もあるが、学習初期は 直説法=es を覚えるのが安全です。

2. 否定のcreerで直接法を使う

❌ No creo que viene.

✅ No creo que venga.

ポイント:「~とは思わない」は疑い・不確実性を表す代表的なフレーズです。必ず接続法!

3. 主語が同じなのにqueを使う

❌ Quiero que yo vaya a España.

✅ Quiero ir a España.

ポイント:主語が同じ場合、「動詞の原形(不定詞)」を使えばシンプルに表現できます。

4. 未来のcuandoで直接法を使う

❌ Cuando llego a Madrid, te visitaré.

✅ Cuando llegue a Madrid, te visitaré.

ポイント:まだ起こっていない未来のことは不確実なので、接続法を使います。

5. 時制が合っていない

❌ Esperaba que vengas.

✅ Esperaba que vinieras.

ポイント:メインの動詞が過去形(esperaba)なら、queの後の接続法も過去形に合わせるのがルールです。

6. alegrarseにdeを忘れる

❌ Me alegro que estés bien.

✅ Me alegro de que estés bien.

ポイント:alegrarse de que …で「~を嬉しく思う」という決まり文句です。

7. 確実なes verdad queで接続法を使う

❌ Es verdad que sea caro.

✅ Es verdad que es caro.

ポイント:「それは事実だ」と断定しているので、直接法を使います。

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FAQ – 接続法の疑問をスッキリ解消!

接続法の未来形は本当に覚えなくていいの?
はい、日常会話やビジネス、ほとんどの文章で使われないので、覚えなくて大丈夫です。法律の条文や非常に古い文学などで稀に見かける程度で、現代のネイティブスピーカーも普段は使いません。学習の優先度は非常に低いです。
“No creo que…” は必ず接続法?
はい、100%接続法です。「~だとは思わない」という表現は、話し手の「疑い」「不確実な判断」を示す典型的な例だからです。これは接続法を使う鉄板ルールとして覚えてしまいましょう。
接続法過去の -ra と -se の違いは?
意味や機能に違いはありません。どちらを使っても文法的に正しいです。地域や個人によって好みが分かれる傾向があり、一般的には中南米では-ra形が、スペインでは両方がよく使われます。迷ったら、より広く使われている-ra形をマスターするのがおすすめです。
直接法と接続法、迷ったらどう判断する?
一番シンプルな判断基準は「これは事実か?それとも話し手の気持ち(願望・疑いなど)か?」と自問することです。確実な情報や事実なら直接法。あなたの心の中にある主観的なことなら接続法、と考えてみてください。
DELE A2レベルでは、どこまで接続法が必要?
DELE A2では、接続法の非常に基本的な使い方までが求められます。具体的には「Quiero que…(願望)」「Espero que…(希望)」「Quizás…(可能性)」など、ごく一部の決まった表現が言えれば十分です。複雑な活用や時制の一致はまだ必要ありません。
ラテンアメリカとスペインで、接続法の使い方に差はある?

基本的な 6 つの用法に大きな違いはありません。どの国でも通じますが、細かな語用差が 2 点あります。

1. 接続法過去 -ra / -se 形の頻度
スペイン=-ra が主流、ラテンアメリカの一部で -se を比較的よく使います。

2. 確信系否定文のバリエーション
「No dudo que sea…」のように dudar を否定しても接続法を残す用法が、メキシコなど一部地域では“やや控えめな確信”として許容されます(標準的には直説法)。
初学者は 標準形(直説法 es / 接続法 -ra)をまず覚え、地域差は後から調整すれば十分です。
最上級(一番~だ)で接続法が使われるのはなぜ?
例えば「これは私が今まで見た中で一番美しい映画だ」と言う時、それはあくまで「私が見た範囲では」という主観的な評価だからです。世界中の全ての映画と比較した客観的な事実ではないため、「主観」を表す接続法が使われます。
接続法を子供向けに説明するにはどうしたらいい?
「『サンタさんにおもちゃが欲しいです』とお願いする時の『お願いします』みたいな、特別な魔法の言葉だよ」**と説明するのはどうでしょうか。「『~が来る』は普通の言葉だけど、『~が来てくれますように!』ってお祈りする時は、この魔法の言葉(接続法)を使うんだ」と、願望やお願いの気持ちと結びつけてあげると分かりやすいです。

まとめ:「接続法が難しい」を「使いこなせる」に変える、今日からの第一歩

本記事では、スペイン語の接続法を6つの場面に分類し、それぞれに例文と実践的な練習法をご紹介しました。

接続法の最大の敵は「複雑そう…」という思い込み。でも、活用パターンの規則性、使用場面の明確な分類、豊富な例文での反復練習——こうした「正しい学習法」を知った瞬間、接続法への苦手意識は「表現の幅が広がる喜び」に変わります。

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スペイン語を話せるようになるには、インプットだけでなく、アウトプットとして、学んだことをどんどん練習することが大切です。

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