(最終更新日 2025/05/28)
「スペイン語の接続詞がわからない」
「文と文をうまくつなげられない」とお悩みではありませんか?
接続詞は、単調な文章を自然で流暢なスペイン語に変える重要な要素です。
この記事では、まず覚えるべき12の基本接続詞から、実際の会話で使える実践例文まで、段階的にマスターできるよう解説します。
この記事でわかること |
✓日常会話でよく使われる基本接続詞12選 ✓y→e、o→uなど接続詞の変化ルールと正しい発音 ✓場面別(日常・旅行・ビジネス)で使える実践例文20選 ✓DELE試験で高得点を取るための接続詞活用法 ✓日本人がよく間違える接続詞の使い分けと対策 |

まず覚えるべきスペイン語接続詞12選
スペイン語の接続詞で迷ったら、まずはこの12語をマスターしましょう。
これらは会話で使われる接続詞の約85〜90%をカバーする最重要語彙です。
発音も一緒に確認して、正しく使えるようになりましょう。
接続詞 | 読み方 | 意味 | 例文 |
---|---|---|---|
y | イ | そして | Café y pan (コーヒーとパン) |
pero | ペロ | しかし | Quiero ir, pero no puedo (行きたいが、できない) |
porque | ポルケ | なぜなら | Estudio porque es importante (大切だから勉強する) |
o | オ | または | ¿Té o café? (紅茶かコーヒー?) |
si | シ | もし | Si llueve, no salgo (雨なら出かけない) |
cuando | クアンド | ~のとき | Te llamo cuando llegue (着いたら電話する) |
aunque | アウンケ | ~だけれど | Aunque es caro, lo compro (高いけど買う) |
entonces | エントンセス | それなら | ¿No puedes? Entonces yo voy (できない?なら私が行く) |
así que | アシ ケ | だから | Tengo hambre, así que como (お腹が空いたから食べる) |
además | アデマス | さらに | Es bueno y, además, barato (良いし、さらに安い) |
sino | シノ | ~ではなく | No es azul, sino rojo (青でなく赤だ) |
para que | パラ ケ | ~するため | Te explico para que entiendas (理解のため説明する) |
接続詞における重要な変化ルール
スペイン語の接続詞「y」と「o」は、次に続く単語によって形が変わります。
これは同じ音が続いて発音しにくくなるのを避けるためのルールです。
y → e の変化
次の単語が i音 または hi音 で始まる場合、「y」は「e」に変化します。
変化する場合:
i で始まる単語の前:español e italiano (スペイン語とイタリア語)
hi で始まる単語の前:madre e hija (母と娘)、padres e hijos (両親と子供たち)
変化しない例外:
hie で始まる単語の前:fuego y hielo (火と氷) ※「hielo」は「イエロ」と発音するため
y で始まる単語の前:español y yiddish (スペイン語とイディッシュ語)
o → u の変化
次の単語が o音 または ho音 で始まる場合、「o」は「u」に変化します。
変化する場合:
o で始まる単語の前:siete u ocho (7か8)、uno u otro (1つまたは別の)
ho で始まる単語の前:mujer u hombre (女性か男性)、ayer u hoy (昨日か今日)
覚え方のコツ
音で判断: 実際に発音してみて、同じ音が続いて言いにくければ変化させる
文字ではなく音: 「h」は無音なので、「hi」は「i音」、「ho」は「o音」として扱う
例外は少数: 基本ルールを覚えれば、ほとんどの場合に対応できます

4つの種類別で理解する接続詞
接続詞の機能を理解すると、使い分けが格段に楽になります。
ここでは12の基本接続詞を含む、より幅広い表現を4つのカテゴリーに分けて解説します。
それぞれの使うシーンも併せて覚えることで、実践的な運用力が身につきます。
つなげる・追加する
接続詞 | 例文 | 使うシーン |
---|---|---|
y/e | Trabajo y estudio (働いて勉強する) | 最も基本的な接続詞。物事を並列して述べる時、行動を順序立てて説明する時、複数の情報を同時に伝える時など、あらゆる場面で使用。会話でもフォーマルな文書でも頻繁に登場する万能表現。 |
también | Yo también voy (私も行く) | 同意や賛成を表す時に使用。相手の発言に対して「私も同じ」という気持ちを伝える場面や、既に述べた事柄に追加情報として「〜もまた」という意味で使う。友達との会話や意見交換でよく使われる。 |
además | Además, es muy simpático (さらに、とても親切) | すでに述べた内容に、さらなる利点や情報を付け加える時に使用。商品の説明、人の紹介、提案をする際などで「それだけでなく、さらに」という意味で使う。プレゼンや説明文でよく登場する。 |
ni | No tengo tiempo ni dinero (時間もお金もない) | 複数の否定事項を並べる時に使用。「AもBもない」「AもBもしない」という状況を表現する。困った状況や不可能な理由を説明する際によく使われる。日常会話での愚痴や説明でよく登場。 |
選択・対比する
接続詞 | 例文 | 使うシーン |
---|---|---|
o/u | ¿Vamos en coche o en tren? (車か電車で行く?) | 選択肢を提示する時に使用。レストランでの注文、交通手段の選択、計画を決める際など、2つ以上の選択肢から1つを選んでもらう場面。質問形式でよく使われ、相手に決断を求める時に必須の表現。 |
pero | Es difícil, pero posible (難しいが可能) | 軽い対比や逆接を表す時に使用。前の内容を認めつつ、異なる視点や制約を付け加える場面。日常会話で最もよく使われる逆接表現で、意見を述べる時、状況説明をする時、相手に配慮しながら反対意見を言う時などに頻出。 |
sino | No es profesor, sino estudiante (教師でなく学生) | 明確な訂正や対比を示す時に使用。前の否定文で述べた内容を否定し、正しい情報に置き換える場面。誤解を解く時、正確な情報を伝える時、はっきりと区別したい時に使う。会話での訂正や説明文でよく使われる。 |
aunque | Aunque llueva, iré (雨でも行く) | 譲歩や逆接を表す時に使用。困難な状況や障害があっても、それに関係なく行動する意志を示す場面。決意を表明する時、困難を乗り越える意志を示す時、条件に関係なく実行する時などに使う。意志の強さを表現する際によく登場。 |
理由・結果を表す
接続詞 | 例文 | 使うシーン |
---|---|---|
porque | No fui porque estaba enfermo (病気だから行かなかった) | 理由や原因を説明する時に最もよく使われる基本表現。質問に答える時、行動の動機を説明する時、状況の背景を述べる時など。「なぜ?」という疑問に対する答えとして頻繁に使用される日常会話の必須表現。 |
así que | Llueve, así que no salgo (雨だから出ない) | 口語的な結論や帰結を表す時に使用。カジュアルな会話で、状況から導かれる自然な結論を述べる場面。友達との会話、家族間での話、日常的な決断を説明する時などでよく使われる。話し言葉的で親しみやすい表現。 |
por eso | Estudié mucho, por eso aprobé (勉強したから合格) | 結果を強調して表現する時に使用。努力や行動の成果を説明する場面、成功の理由を述べる時、因果関係を明確にしたい時など。達成感を伝える時や、論理的な説明をする際によく使われる。 |
entonces | No vienes, entonces voy solo (来ないなら一人で行く) | その場での判断や決断を表す時に使用。相手の返答や状況を受けて、即座に新しい決定を下す場面。会話の流れの中で次の行動を決める時、条件に応じた対応を示す時などに頻繁に使われる会話表現。 |
時間・条件を表す
接続詞 | 例文 | 使うシーン |
---|---|---|
cuando | Te llamo cuando termine (終わったら電話する) | 特定の時点や時間を指定する時に使用。約束をする時、予定を調整する時、タイミングを伝える時など。未来の計画を立てる際や、時間的な条件を設定する場面で必須の表現。ビジネスでも日常でもよく使われる。 |
si | Si tienes tiempo, ven (時間があれば来て) | 条件を提示する時に使用。仮定の状況を設定して、その条件下での行動や結果を述べる場面。お誘いをする時、可能性を探る時、柔軟な提案をする時などに頻繁に使用される。丁寧で配慮のある表現として重宝される。 |
mientras | Mientras cocino, tú limpias (私が料理中、あなたは掃除) | 同時進行する行動を表す時に使用。役割分担を決める時、効率的な作業計画を立てる時、並行して行う活動を説明する時など。家事の分担、仕事の進め方、時間の有効活用を話し合う際によく使われる実用的な表現。 |
para que | Hablo despacio para que entiendas (理解のためゆっくり話す) | 目的や意図を明確に示す時に使用。相手への配慮を表現する時、行動の理由を説明する時、結果を意図した行為を述べる時など。教育場面、説明時、相手を思いやる気持ちを表現する際によく使われる丁寧な表現。 |

接続詞を場面別で覚えよう!|実践例文21選
実際の会話で接続詞がどう使われるか、具体的な場面で学びましょう。
ここでは日常生活からビジネスまで、よくあるシーンでの接続詞の使い方を21の例文で紹介します。
例文を声に出して練習することで、自然な使い方が身につきます。
日常会話でよく使う表現
朝の準備
Me levanto temprano y desayuno rápido.
(早起きして急いで朝食)
Quiero café, pero no hay.
(コーヒーが欲しいけどない)
Me ducho mientras se hace el café.
(コーヒーを作りながらシャワー)
買い物・外出
Voy al supermercado y después al banco.
(スーパーに行ってそれから銀行)
¿Compramos pan o pasteles?
(パンかケーキを買う?)
Es caro, pero está muy bueno.
(高いけどとても美味しい)
友達との会話
No puedo ir porque trabajo.
(仕事だから行けない)
Estoy cansado, así que me voy a casa.
(疲れたから家に帰る)
Aunque llueva, vamos al parque.
(雨でも公園に行こう)
旅行・レストランでの表現
ホテル・交通
Cuando llegue, te llamo.
(着いたら電話する)
¿Vamos en tren o en autobús?
(電車かバスで行く?)
Es lejos, pero vale la pena.
(遠いが価値がある)
レストラン・食事
Quiero pescado, y de postre helado.
(魚料理、デザートはアイス)
No me gusta picante, así que sin chile.
(辛いのが苦手なので唐辛子なしで)
Está delicioso y además no es caro.
(美味しいし、さらに安い)
ビジネス・フォーマル場面
会議・プレゼン
Es un buen plan, sin embargo, hay problemas.
(良い計画だが、問題がある)
Necesitamos más tiempo para terminarlo.
(完成にはもっと時間が必要)
Por lo tanto, propongo esperar.
(したがって、待つことを提案する)
メール・連絡
Te escribo para que sepas la situación.
(状況を知ってもらうために書く)
Es urgente, así que llámame.
(急用なので電話して)
Si tienes preguntas, contacta conmigo.
(質問があれば連絡して)

🎯 5問クイズ|理解度をチェック!
学んだ接続詞の理解度を確認しましょう。
このクイズでは、実際の文脈で最適な接続詞を選択する力を試します。
間違えても心配不要です。解説を読んで、使い分けのコツを掴んでください。
各文の ( ) に最適な接続詞を選んでください
1. No tengo hambre, ( ) sed.
a) pero b) sino c) y
2. Te explico ( ) lo entiendas.
a) porque b) para que c) si
3. España ( ) Italia son países europeos.
a) y b) e c) o
4. ( ) llueve, llevaré paraguas.
a) Cuando b) Si c) Porque
5. Es difícil, ( ) no imposible.
a) pero b) sino c) aunque
解答を見る
- b) sino – 否定文の後の対比「〜ではなく」
- b) para que – 目的「〜するために」
- b) e – 次の語が「I」で始まるため変化
- b) Si – 条件「もし〜なら」
- a) pero – 軽い対比「しかし」
3問以上正解: 基礎はバッチリ!会話で積極的に使ってみましょう
2問以下: 12語の表をもう一度確認して、例文と一緒に覚えましょう
📖 DELE試験対策|高得点のコツ
DELE試験で接続詞を効果的に使い、高得点を狙いましょう。
試験官は、接続詞の使い方で受験者のスペイン語レベルの一部を判断します。
ここでは、試験で評価される使い方のポイントと、よくある間違いを避ける方法を解説します。
試験で評価される3つのポイント
1. 多様性を示す
同じ接続詞(特にporque、y、peroなど)を何度も繰り返し使うのは減点対象です。
同じ機能を持つ接続詞でも、バリエーションをつけましょう。
悪い例:
Me gusta España porque hay mucha cultura. Porque la gente es amable, quiero vivir allí. Y también me gusta la comida. Y el clima es bueno.
良い例:
Me gusta España porque hay mucha cultura. Además, la gente es amable, por lo que quiero vivir allí. También me gusta la comida y el clima es agradable.
2. 文脈に合った適切な選択
フォーマルな文章(エッセイ、ビジネス文書)と会話では使う接続詞が異なります。
状況に合わせて適切な表現を選びましょう。
フォーマル文書向け: sin embargo, no obstante, por consiguiente, en conclusión
日常会話向け: pero, así que, o sea, bueno
3. 文法的正確さ(特に接続法との関係)
特定の接続詞の後には必ず接続法が必要です。この規則を守らないと大きな減点になります。
重要: para que, antes de que, a menos que, sin que などの後には接続法を使います。
例: Te llamo para que vengas (正) vs. Te llamo para que vienes (誤)
接続詞を使う上でよく間違えるポイント
接続詞を使う上で、よく間違えるポイントを3つ紹介します。
1. pero と sino の混同
区別のコツ: 前の文が否定文かどうかで判断します。
pero: 前の文が肯定文・否定文どちらでもOK。「しかし、だが」の意味
Es caro, pero bueno (高いが、良い)
No es fácil, pero es posible (簡単ではないが、可能だ)
sino: 前の文が必ず否定文。否定した内容を訂正して「〜ではなく」の意味
No es caro, sino barato (高くなく、安い)
No estudia español, sino francés (スペイン語でなく、フランス語を勉強)
2. y/e, o/u の音変化忘れ
判断方法: 次の単語の最初の音で決まります(文字ではなく音で判断)。
y → e: 次が「i音」「hi音」の時
✓ España e Italia (イタリアは「i音」で始まる)
✗ España y Italia
o → u: 次が「o音」「ho音」の時
✓ siete u ocho (ochoは「o音」で始まる)
✗ siete o ocho
3. para que の後に直説法を使う誤り
ルール: para que の後は必ず接続法を使います。
正しい: Te explico para que entiendas (理解してもらうために説明する)
間違い: Te explico para que entiendes
他の同様な接続詞: antes de que (〜する前に)、a menos que (〜しない限り)なども接続法必須
覚え方: 「para que = 目的 = 未実現 = 接続法」と覚える

よくある質問
接続詞を使う上で、よくある質問をまとめました。
- 「y」と「e」の違いは何ですか?
- 「y」も「e」も意味は同じ「そして」ですが、次の単語が i, hi, y で始まる場合、発音を滑らかにするために「y」は「e」に変化します。例えば「España e Italia(スペインとイタリア)」のように使います。
- 「pero」と「sino」はどう使い分ければいいですか?
- 「pero」は単純な逆接(〜だが)で、「sino」は前の文が否定文の場合に使い、「〜ではなく」という意味になります。 例:「No quiero café, sino té.(コーヒーではなく、お茶が欲しい)」
- 接続詞の後に接続法が必要なのはどんな場合ですか?
- 主に目的(para que – 〜するために)、時間(antes de que – 〜する前に)、条件(a menos que – 〜しない限り)、譲歩(aunque – たとえ〜でも)を表す接続詞の後に接続法が必要です。特に未実現や仮定的な状況を表す場合に接続法を使います。
- 接続詞を効率的に覚えるコツはありますか?
- 機能別にグループ化して覚えましょう(理由、結果、時間など)
1. 例文と一緒に覚える(文脈で理解する)
2. 毎日の会話や作文で積極的に使う(アウトプット重視)
3. 同じ意味を持つ複数の接続詞を比較しながら覚える
- ネイティブがよく間違える接続詞はありますか?
- ネイティブでも「aunque + 接続法/直説法」の使い分けや、formal/informalの場面での適切な接続詞選びが難しいことがあります。日本人学習者が特に注意すべきは「y/e」「o/u」の音変化と「pero/sino」の使い分けです。
まとめ:スペイン語の接続詞をマスターして、ネイティブレベルの表現力を身につけよう!
本記事では、スペイン語の接続詞について「まず覚えるべき12語」から「場面別の実践使用法」まで、段階的に解説しました。
接続詞の魅力は、たった一語で文の流れが劇的に変わることです。最初は基本の「y」「pero」「porque」を意識的に使うだけでも、あなたのスペイン語は格段に自然になります。
これらの接続詞をさらに効果的に学びたい方は、スパニッシモの無料体験レッスンを活用してみてはいかがでしょうか。ネイティブ講師との実際の会話で接続詞を使うことで、より自然な使い方とニュアンスを身につけることができます。
接続詞は「言葉の接着剤」です。この記事で学んだ表現を使いこなし、単語の羅列ではなく、流れるような美しいスペイン語を話せるようになりましょう!
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スペイン語を話せるようになるには、インプットだけでなく、アウトプットとして、学んだことをどんどん練習することが大切です。
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