(最終更新日 2026/06/17)
スペイン語の不定詞(infinitivo)とは、動詞が活用していない基本形で、語尾が必ず -ar・-er・-ir のいずれかで終わります。
hablar(話す)・comer(食べる)・vivir(住む)のように、辞書で動詞を引くときの形がこれにあたります。
人称や時制によって形が変わらないのが最大の特徴です。
不定詞は「〜すること」と名詞のように使えるほか、querer(〜したい)・poder(〜できる)・ir a(〜する予定)などと組み合わせて日常会話で頻繁に登場します。
英語の不定詞と違って「to」は不要で、前置詞とも自由に組み合わせられます。
この記事では、不定詞の4つの基本的な使い方と英語との違いを、例文とともに解説します。
先に結論:スペイン語の不定詞
この記事の結論
スペイン語の不定詞とは? 動詞が活用していない基本形で、語尾が -ar・-er・-ir で終わります(hablar/comer/vivir)。人称や時制によって変化しないのが特徴です。
不定詞にはどんな使い方がある? ①名詞(〜すること:Dormir es importante)②形容詞(para+不定詞:libros para leer)③副詞(目的・ir a/querer/poder)④命令・依頼(No fumar、レシピ)の4つです。
英語の不定詞との違いは? スペイン語は「to」が不要です(Quiero hablar español)。名詞としての用法が豊富で、前置詞との組み合わせも英語より多彩です。
ir a・querer・poder + 不定詞の意味は? ir a+不定詞=予定(Voy a estudiar mañana)、querer+不定詞=願望(Quiero aprender español)、poder+不定詞=可能(Puedo hablar un poco de español)を表します。
スペイン語の不定詞とは
不定詞は、辞書で動詞を引くときの形であり、すべての動詞の基本となる重要な形です。
スペイン語を学び始めて最初に出会う形でもあります。
不定詞の基本的な特徴と、英語との違いを順に見ていきます。
不定詞の基本概念
不定詞は、動詞の最も基本的な形で、スペイン語では「-ar」「-er」「-ir」のいずれかで終わります。
– hablar(話す)
– comer(食べる)
– vivir(住む)
また、不定詞には以下のような特徴があります。
1. 人称が変化しない
不定詞は「誰が」という情報を含まない基本形です。
通常の動詞が人称によって変化するのに対し、不定詞はいつも同じ形のまま使います
Juan habla español.
(フアンはスペイン語を話す:人称変化した形)
hablar español.
(スペイン語を話すこと:不定詞の形)
2. 時制を持たない
不定詞は「いつ」という時間の概念を持ちません。
通常の動詞が現在形や過去形に変化するのに対し、不定詞は時制による変化がありません。
hablo(私は話す:現在形)
hablé(私は話した:過去形)
hablar(話すこと:時制なし)
3. 名詞のように使える
不定詞は動詞でありながら、名詞のような働きをすることができます。
「〜すること」という意味で、文の主語や目的語として使えます。
Me gusta hablar español.
(私はスペイン語を話すことが好きです)
※hablarが「話すこと」という名詞的な働きをしています。
次のセクションでは、この不定詞の具体的な使い方を4つのパターンに分けて詳しく見ていきましょう。

不定詞の4つの主要な使い方
スペイン語の不定詞は、とても便利で使い道の広い文法項目です。
「話すこと」「食べること」のように、動詞を名詞のように使えたり、「〜するために」という目的を表したりと、様々な場面で活躍します。
基本的な4つの使い方を、具体的な例文とともに説明します。
使い方①名詞としての使い方
不定詞の最も基本的な使い方は、動詞を名詞として使うことです。
「〜すること」と考えると理解しやすく、特に文の主語として使ったり、gustarと組み合わせたりする場合によく使います。
英語では「〜すること」と訳される使い方です。
①-1. 文の主語として
Dormir es importante.
(睡眠をとることは大切です)
Estudiar español no es difícil.
(スペイン語を勉強することは難しくありません)
①-2. 動詞gustarと組み合わせて
gustarと不定詞の組み合わせは、日常会話でとてもよく使う表現です。
Me gusta nadar.
(泳ぐことが好きです)
A Juan le gusta cocinar.
(フアンは料理することが好きです)
①-3. esと組み合わせて
Mi hobby es viajar.
(私の趣味は旅行することです)
Lo más importante es practicar.
(最も大切なのは練習することです)

使い方②形容詞としての使い方
不定詞は、名詞を修飾して「〜するための」「〜用の」という意味を表すことができます。
基本的に「para + 不定詞」の形を使い、名詞の後ろに置いて説明を加えます。
日常会話でもよく使う便利な表現です。
②-1. 名詞を説明する場合
Tengo muchos libros para leer.
(読むための本をたくさん持っています)
Necesito tiempo para estudiar.
(勉強するための時間が必要です)
②-2. 道具や場所を説明する場合
Esta es la mesa para comer.
(これは食事をするためのテーブルです)
Aquí hay una silla para descansar.
(ここに休憩するための椅子があります)
②-3. 目的を表す場合
Compré un diccionario para aprender español.
(スペイン語を学ぶために辞書を買いました)
Uso esta aplicación para practicar la pronunciación.
(発音を練習するためにこのアプリを使います)
よく使う組み合わせ:
以下の4つの表現は、日常会話でよく使われる基本的な組み合わせです。
まずはこれらの表現を覚えて、実際の会話で使ってみましょう。
場面や状況に応じて、別の名詞や動詞に置き換えることもできます。
よく使う表現4つ
①algo para comer(食べ物)
②lugar para estudiar(勉強場所)
③tiempo para descansar(休憩時間)
④agua para beber(飲料水)

使い方③副詞としての使い方
不定詞は、動作の目的や理由を説明する際に副詞のように使うことができます。
目的を表す時は「para + 不定詞」を使い、移動を伴う時は「a + 不定詞」を使います。
「〜するために」「〜しに」という意味を表すこの使い方は、日常会話でとてもよく使います。
動作の目的を表す場合
移動を表す動詞(ir, salir, venir)と組み合わせて、「どこかへ行って何かをする」という目的をよく表現します。
Voy a la biblioteca para estudiar.
(勉強するために図書館に行きます)
Salgo a comprar pan.
(パンを買いに出かけます)
Vengo a estudiar.
(勉強しに来ました)
予定を表す「ir a + 不定詞」
これから起こることや予定を表現する時に使います。
英語の”be going to”に似ていますが、スペイン語ではもっと頻繁に使われます。
Voy a estudiar mañana.
(明日勉強する予定です)
¿Qué vas a hacer este fin de semana?
(今週末何をする予定ですか?)
願望を表す「querer + 不定詞」
「〜したい」という気持ちを表現する時に使います。
Quiero aprender español.
(スペイン語を学びたいです)
¿Qué quieres comer?
(何を食べたいですか?)
可能を表す「poder + 不定詞」
「〜できる」という能力や可能性を表現する時に使います。
Puedo hablar un poco de español.
(少しスペイン語を話すことができます)
¿Puedes ayudarme?
(手伝ってもらえますか?)

使い方④命令・依頼での使い方
不定詞は、優しい命令や一般的な指示を与える際によく使われます。
特に公共の場所の注意書きやレシピなど、一般的な指示を示す場面でよく見かける表現です。
命令形を使うより柔らかい印象を与えることができます。
一般的な指示や禁止
公共の場所での注意書きや、一般的なルールを示す際によく使われます。
No fumar.
(禁煙/タバコを吸わないでください)
No tocar.
(触れないでください)
No pasar.
(立入禁止)
レシピや手順の説明
料理の手順や説明書など、順序だてて説明する時によく使用します。
Cortar las verduras.
(野菜を切ります)
Añadir sal al gusto.
(好みの量の塩を加えます)
Mezclar bien.
(よく混ぜ合わせます)
英語における不定詞の使い方との違い
英語を学習された方なら、不定詞と聞いて「to + 動詞の原形」を思い浮かべるかもしれません。
しかし、スペイン語の不定詞は英語とは異なる特徴を持っています。
英語を知っているとかえって混乱することがあるため、重要な違いをしっかり確認しましょう。
1. 「to」は必要ない
スペイン語では、動詞の語尾(-ar/-er/-ir)自体が不定詞を表すので、英語のような「to」は必要ありません。
日本語:スペイン語を話したい。
英語:I want to speak Spanish.
スペイン語:Quiero hablar español.
2. 名詞としての使い方が豊富
スペイン語の不定詞は、英語と違って名詞として使えるケースが多くあります。
Me gusta hablar español.
(スペイン語を話すことが好きです)
Fumar es malo para la salud.
(タバコを吸うことは健康に悪い)
3. 様々な前置詞と組み合わせられる
英語の不定詞よりも、前置詞との組み合わせが豊富です。
Voy a estudiar.
(勉強しに行きます)
Leo libros para aprender español.
(スペイン語を学ぶために本を読みます)
このように、スペイン語の不定詞は英語の不定詞よりも使用範囲が広く、より自由に使えます。
まとめ:スペイン語の不定詞をマスターしよう!
この記事では、スペイン語の不定詞の基本的な概念から、実践的な使い方まで幅広く解説しました。
不定詞は、スペイン語の文法の中でも特に重要な項目の一つです。
名詞として使ったり、願望や予定を表現したり、様々な場面で活躍する便利な表現です。
今回紹介した表現を使いこなすには、実際の会話の中で積極的に使ってみることが大切です。
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