(最終更新日 2025/08/20)
「Soy nervioso と Estoy nervioso、どっちが正しいの?」
「自己紹介で間違えたくない…」
そんな悩みをお持ちではありませんか?
スペイン語の ser と estar は、日本人学習者にとって最も混乱しやすい文法項目のひとつです。
でも大丈夫!実は自己紹介での使い分けには明確なルールがあります。
この記事では、迷いやすい形容詞(listo, aburrido, seguro, interesado など)を場面別の言い換え(NG→OK)とミニクイズで整理し、今日から使える実践的な知識をお届けします。
※この記事の例文は男性形で統一していますが、女性の場合は語尾を -o から -a に変更してください
(例:casado → casada, nervioso → nerviosa)。
Quick Answer|結論と自己紹介早見表
まずは最も大切な基本ルールから確認していきましょう。
スペイン語学習者の多くが混乱する ser と estar ですが、自己紹介場面での使い分けは、実はとてもシンプルな原則に基づいています。この原則さえ押さえれば、8割以上の場面で正しく使い分けることができるようになります。
ser / estarの使い分けの結論
スペイン語の ser と estar を使い分ける際の、3つの基本原則をご紹介します。
自己紹介で性格や特徴を述べる = 原則として ser を使います
その場の気分・体調・確信・今いる場所 = estar を使います
イベントが行われる場所 = ser を使います(会議・授業など、イベントそのものが「行われる」場所を示すため)

自己紹介のser / estarの早見表
実際の例文で確認してみましょう。
日本語訳と一緒に、どんな場面でどちらを使うか覚えていきましょう。
用途 | 動詞 | 例文 | 日本語訳 |
---|---|---|---|
性格・本質 | ser | Soy tranquilo. | 私は穏やかな性格です |
いまの状態 | estar | Estoy nervioso ahora. | 今は緊張しています |
人の居場所 | estar | Estoy en Tokio. | 東京にいます |
イベントの場所 | ser | La reunión será en la sala A. | 会議はA室で行われます |
婚姻などの状態 | estar | Estoy casado. | 私は既婚です |
覚え方のコツ
「名刺に書くような不変の情報」=ser
「今この瞬間の実況中継」=estar と覚えると分かりやすいですよ。
要注意!意味が変わる形容詞10語(性格vs状態)
ここからは、実際に多くの学習者が間違えやすい形容詞を見ていきます。
同じ形容詞でも、ser と estar で意味が大きく変わるものがあり、使い方を間違えると思わぬ誤解を招くことも。
特に自己紹介や職場でよく使う10語について、それぞれの違いと安全な使い方を詳しく解説します。
形容詞 | ser + 形容詞(恒常的な性質) | estar + 形容詞(一時的な状態) | 使い方のアドバイス |
---|---|---|---|
listo | 賢い、要領が良い | 準備ができている | 自分の強みを伝えるなら ser/会議前の準備報告なら estar |
aburrido | 退屈な人(つまらない性格) | 退屈している(今の気分) | 自己紹介で自分を卑下したくないなら estar を使いましょう |
seguro | 自信家(やや傲慢に聞こえる場合も) | 確信している | 「estar seguro de que…」の形で使うのが安全 |
orgulloso | プライドが高い(否定的なニュアンス) | 誇りに思っている | 「estar orgulloso de…」の形が好印象 |
callado | 口数が少ない人(性格) | 今は黙っている(状況) | 性格として伝えるなら ser/その場の様子なら estar |
atento | 親切で心配りができる | 注意深く聞いている | 人柄の良さは ser/会議での傾聴は estar |
abierto | 開放的でオープンな性格 | (ドアや店が)開いている | 人の性格なら ser/物理的な状態なら estar |
cansado | 疲れやすい性質(まれ) | 疲れている | 基本的に estar とセットで使います |
interesado | 利己的、打算的(要注意!) | ~に興味がある | 必ず「Estoy interesado en…」の形で |
nervioso | 神経質な性格 | 緊張している(今の状態) | 面接の冒頭などは estar が自然です |

こう言い換えれば好印象!NG→OKの場面別例文集
ここでは、実際によくある「言いたいことは分かるけど、ちょっと不自然…」という NG パターンと、相手に好印象を与える OK 例を比較していきます。
単に文法的に正しいだけでなく、その場の雰囲気や相手との関係性を考慮した、より実践的な言い換えをマスターしましょう。
カジュアル
友人との集まりや語学交換パートナーとの初対面など、リラックスした雰囲気での自己紹介例です。
❌ Soy tímido.(私はシャイです)
✅ Ahora estoy un poco nervioso, pero me encanta conocer gente.
(今はちょっと緊張していますが、人と知り合うのが大好きです)
❌ Soy interesado en fotografía.(文法的に誤り)
✅ Estoy muy interesado en la fotografía últimamente.
(最近、写真にとても興味があります)
職場
チームミーティングでの自己紹介や、プロジェクトでの自分の役割を説明する場面での表現例です。
❌ Soy perfeccionista.(私は完璧主義者です)
✅ Antes de enviar cualquier documento, suelo revisarlo una vez más, sobre todo los informes importantes.
(書類を送る前に、特に重要なレポートは必ずもう一度見直すようにしています)
❌ Soy seguro.(私は自信家です ※傲慢に聞こえる可能性)
✅ Estoy seguro de que cumpliremos con el plazo sin problemas.
(期限に問題なく間に合うと確信しています)
面接
採用面接やインターンシップの選考など、自分をアピールしつつも謙虚さを保ちたい場面での戦略的な表現です。
❌ Soy aburrido, pero responsable.(私は退屈な人間ですが、責任感はあります)
✅ Me considero una persona organizada; en mi último proyecto, coordiné el calendario del equipo y logramos entregar todo antes del plazo previsto.
(私は計画的な人間だと思います。前回のプロジェクトでは、チームのスケジュールを調整し、予定より早く納品することができました)
❌ Soy nervioso.(私は神経質です)
✅ Estoy un poco nervioso ahora, pero normalmente mantengo la calma incluso en situaciones de presión.
(今は少し緊張していますが、普段はプレッシャーのある状況でも冷静さを保てます)

シーン別に使えるミニテンプレート3選
すぐに使える便利なテンプレートを3つご用意しました。
ser/estar の選択で迷いやすい部分にフォーカスし、空欄に単語を入れるだけで自然な文が作れる構成になっています。メモしておいて、実際の会話で活用してくださいね。
今の状態から話を始める(カジュアル)
Ahora estoy un poco [形容詞], pero [好きなこと/話題]…
例:Ahora estoy un poco cansado, pero me gusta mucho practicar español.
(今はちょっと疲れていますが、スペイン語を練習するのがとても好きです)
確信や意見を述べる(職場)
Estoy seguro de que [主張] porque [根拠]…
例:Estoy seguro de que este método funciona porque ya lo hemos probado en tres proyectos.
(この方法は効果的だと確信しています。なぜなら、すでに3つのプロジェクトで試したからです)
自分の価値観と行動を結びつける(面接)
Soy [長所] y por eso [具体的な行動] → [成果].
例:Soy muy detallista y por eso reviso cada dato tres veces → nunca hemos tenido errores en los informes.
(私は細部にこだわるタイプで、データを3回確認するので → レポートでミスが出たことがありません)
ser / estar自己紹介での表現ミニクイズ
ここまで学んだ内容を、5問のクイズで確認してみましょう。実際の会話でよく出てくる場面を想定した問題です。全問正解を目指して、楽しみながらチャレンジしてくださいね!
答え:B(今の状態を表すので estar を使います)
答え:B(婚姻状態は estar で表現します)
答え:B(「~に興味がある」は必ず estar interesado en の形です)
答え:B(確信している状態は estar seguro de で表現)
答え:B(今まさに注意を払っている状態なので estar を使います)

FAQ(よくある質問)
実際の学習者から寄せられる質問を5つピックアップしました。
迷いやすいポイントを簡潔に解決していきます。
- 自己紹介では ser と estar のどちらが基本ですか?
- 自己紹介で自分の性格や特徴を述べるときは原則として ser を使います。ただし、その場の気分・体調・確信・今いる場所を伝えるときは estar を使います。
- 「〜に興味がある」は ser と estar のどちらを使いますか?
- 必ず estar interesado en + 名詞/動名詞 の形を使います。ser を使うと「利己的な人」という意味になってしまうので要注意です。
- 「自信がある」ではなく「確信している」と言いたいときは?
- estar seguro de que + 文 の形を使います。
例:Estoy seguro de que podemos lograrlo.
(私たちなら達成できると確信しています)
- イベントが行われる場所を言うときは ser?estar?
- イベントの場所は ser を使います。
例:La reunión será en la sala A.(会議はA室で行われます)
La fiesta es en mi casa.(パーティーは私の家で開かれます)
- 地域によって ser/estar の使い方に違いはありますか?
- 基本ルールは同じですが、「Estoy seguro que…」(ラテンアメリカ)vs「Estoy seguro de que…」(スペイン)のような細かい違いはあります。
どちらも正しいスペイン語ですが、地域によって好まれる表現が異なります。
まとめ:ser/estar の使い分けで、スペイン語の自然な自己紹介をマスター
本記事では、スペイン語の ser と estar の使い分けを、特に自己紹介場面に焦点を当てて解説しました。重要なのは、ser を「名刺に書くような不変の情報」、estar を「今この瞬間の実況中継」として捉えること。自己紹介では基本的に ser を使いますが、その場の気分や状態を伝えるときは estar に切り替えるという原則です。
「Soy organizado」(几帳面な性格です)と言うより「Suelo revisar los documentos antes de enviar」(書類は送る前に必ず見直します)と行動で示し、「Soy nervioso」(神経質です)ではなく「Estoy un poco nervioso hoy」(今日は少し緊張しています)と状態を伝える。この使い分けができれば、相手に誤解を与えることなく、自然で好印象な自己紹介ができるようになります。
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