スペイン語オノマトペ上達法!日常、文学、マンガまで使える擬音語・擬態語

(最終更新日 2024/08/28)

「雨がザーザー降ってきた!」
「星がキラキラ光ってるね!!」

何だか聞き覚えがありませんか?
そう、これらは日本語のオノマトペ。

ザーザーは擬音語、キラキラは擬態語とも言いますね。

日常会話で私たちが自然に使っているこれらの表現、スペイン語ではどう表現するのでしょうか?

実は、スペイン語の世界にも魅力的なオノマトペの宝庫が広がっています。

¡Guau guau!(ワンワン)
¡Tic tac!(チクタク)
¡Achís!(ハクション)

こんな風に、スペイン語のオノマトペは日常会話から文学作品まで、言葉に生命を吹き込む表現として登場します。

この記事では、そんなスペイン語オノマトペの秘密を楽しく解き明かしていきます。日本語との違いや、マンガでの使われ方まで、オノマトペのすべてがわかる内容になっています。

この記事でわかること
・スペイン語でのオノマトペの定義と位置づけ
・カテゴリー別のスペイン語オノマトペ例とその使い方
・日本語とスペイン語のオノマトペの違い
・マンガや文学作品におけるスペイン語オノマトペの活用

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この記事を読めば、きっとあなたのスペイン語の表現が一層表情豊かになることでしょう!
さあ、一緒にスペイン語オノマトペの扉を開けましょう。

スペイン語と日本語のオノマトペの違い

スペイン語のオノマトペは、主に擬音語(音を表現する言葉)と擬声語(生き物の声を表現する言葉)が豊富です。

例えば、日本語の「キラキラ」という擬態語は、スペイン語では “brillar intensamente”(強く輝く)のように説明的に表現されます。

一方で、日本語に見られるような多様な擬態語(状態や様子を表現する言葉)は比較的少ないのが特徴です。

例えば、日本語の「シーン」(静寂)に相当するスペイン語のオノマトペはありませんが、代わりに “silencio total” (完全な静けさ)のような表現が使われます。これは、静寂に対する文化的な捉え方の違いを反映しているとも言えるでしょう。

スペイン語では、状態や様子を表現する場合、多くは説明的な表現や慣用句を用います。

この特徴を理解することで、スペイン語でのより自然な表現方法や、日本語との表現の違いを把握することができます。

カテゴリー別のスペイン語オノマトペ

スペイン語のオノマトペは、日常生活のあらゆる場面で使われ、言葉に生き生きとした表現を与えます。ここでは、様々なカテゴリーに分けてスペイン語のオノマトペを紹介します。

擬音語と擬声語が中心となりますが、一部の擬態語的表現も含めています。
これらの表現を知ることで、スペイン語でより臨場感のある会話や文章が可能になるでしょう。

動物の鳴き声

動物の鳴き声を表すオノマトペは、言語によって大きく異なることがあります。

スペイン語日本語訳動物
¡quiquiriquí!コケコッコーニワトリ
¡pío, pío!ピヨピヨひよこ、小鳥
¡beee!メェー
¡guau, guau!ワンワン
¡miau, miau!ニャーニャー
¡muuu!モー
¡croac!ゲロゲロカエル
¡cri, cri!コロコロコロコオロギ
¡hiiii, hiiii!ヒヒーン
zzzzzzzzブーン

人間の声と動作

人間の声や動作を表すオノマトペです。

スペイン語日本語訳状況
¡achís!ハクションくしゃみ
¡ja, ja, ja!ハハハ笑い声
¡ay!イタッ痛みを表す声
zzz, zzz, zzzグーグー寝ている音
ñam, ñamモグモグ食べる音
bla, bla, blaペチャクチャおしゃべり
¡ejem, ejem!エヘンエヘン咳払い
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自然と環境の音

自然現象や環境音を表すオノマトペです。

スペイン語日本語訳状況
¡plas, plas!パシャパシャ水の音
¡ploc!プロク一滴の水の音
plic, plicプリク, プリク静かな雨音
¡crac!バリッ、ポキッ何かが割れる音
sss sss sssヒューヒュー風の音

乗り物と機械の音

日常生活でよく耳にする乗り物や機械の音を表すオノマトペです。

スペイン語日本語訳状況
¡brrrum, brrrum!ブルーン, ブルーンエンジン音
¡ra-ta-tá!ラタタ機関銃の音
¡uuuuh, uuuuh!ウアアア, ウアアア消防車や救急車のサイレン
¡niinoo, niinoo!ニーノ, ニーノ消防車のサイレン
¡piiii!ピーィクラクション

物と道具の音

日用品や道具が出す音を表すオノマトペです。

スペイン語日本語訳状況
¡din don!ディン ドンベルの音
¡tolón, tolón!トロン, トロン鈴やカウベルの音
tic tacチクタク時計の音
clicクリックマウスの音
¡riiin, riiin!リーン, リーン電話の音
¡toc, toc!トントンドアをノックする音

衝撃音と爆発音

衝撃や爆発を表すオノマトペです。

スペイン語日本語訳状況
¡pum!ドン銃声や爆発音
¡bang!バンピストルの音
¡buuum!ドカーン大きな爆発音
¡catapum!ドタッ転倒する音
¡zas!バチンビンタの音

感情や状態を表す表現

スペイン語では擬態語を直接的なオノマトペとして表現することは少ないですが、以下のように表現されることがあります。

日本語スペイン語意味
そわそわPonerse nervioso緊張する
どきどきSentir que el corazón late con fuerza胸の高鳴りを感じる
わくわくHervir de emoción el corazón心の中の感情が沸き立つ
いらいらEstar nervioso, impacientarse緊張している、焦っている
ぺこぺこTener mucha hambreお腹が空いている
びしょびしょEstar empapadoびしょ濡れになる

その他の表現

直接的なオノマトペではありませんが、日本語のオノマトペに相当する表現です:

日本語スペイン語での説明
グツグツRuido que hace la comida al hervir
ジュージューRuido que hace la comida al asarse
チリンチリンEl sonido de una campanilla agitada por el viento
カシャSonido que produce una cámara de fotos al accionarla
ジャーSonido que produce el agua al salir del grifo
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文法的な位置づけと品詞としての役割

スペイン語のオノマトペは、主に以下のような文法的特徴を持っています。

副詞的用法

多くのオノマトペは、動詞を修飾する副詞として使用されます。

例:El perro ladró “guau guau” toda la noche.
(犬は一晩中「ワンワン」と吠えていた。)

名詞的用法

オノマトペが名詞化され、冠詞を伴って使用されることもあります。

例:El “tic-tac” del reloj me molesta.
(時計の「チクタク」という音が気になる。)

動詞的用法

オノマトペから動詞が派生することもあります。

例:El gato maulló (from “miau”).
(猫が鳴いた。)

感嘆詞的用法

多くのオノマトペは感嘆詞として使用され、感情や状態を直接的に表現します。

例:¡Ay! Me duele la cabeza.
(痛い!頭が痛い。)

オノマトペの会話での活用法と例文

スペイン語のオノマトペは、会話の中で以下のように活用されます:

描写の強調

例:La lluvia caía “plic, plic” sobre el techo.
(雨が屋根の上に「ポタポタ」と落ちていた。)

感情の直接的表現

例:¡Puaj! Esta comida sabe horrible.
(うえっ!この料理はひどい味だ。)

物語や説明の生き生きとした表現

例:Y de repente, ¡pum! Se cayó al suelo.
(そして突然、バタン!と床に倒れた。)

子供向けの言葉

例:¿Cómo hace el perrito? ¡Guau, guau!
(わんちゃんはどんな声を出すの?ワンワン!)

スペイン語圏の国や地域による表現の違い

スペイン語は多くの国で話されているため、オノマトペを含む表現方法には地域差があります。ただし、これらの違いは必ずしもオノマトペだけに限定されるものではなく、より広い意味での口語表現や感嘆詞の使用の違いとして捉えるべきでしょう。

地域による音の表現の違い

例えば、犬の鳴き声は地域によって微妙に異なることがあります。

スペイン:¡guau, guau!

アルゼンチン:¡jau, jau!

メキシコ:¡wau, wau!

地域特有の感嘆詞

厳密にはオノマトペではありませんが、感嘆詞の使用にも地域差があります。

スペイン:¡Anda! (驚きや励ましを表す)

アルゼンチン:¡Che! (呼びかけや注意喚起)

メキシコ:¡Órale! (驚きや同意を表す)

文化的背景による表現の違い

それぞれの国や地域の文化や環境によって、使用頻度の高いオノマトペが異なる場合があります。

一方で、多くのオノマトペは、スペイン語圏全体で共通して使用されています。
例えば、「tic-tac」(時計の音)や「miau」(猫の鳴き声)などは、ほとんどの地域で同じように使用されます。

重要なのは、これらの違いは絶対的なものではなく、グローバル化やメディアの影響により、地域間の表現の違いが徐々に小さくなっている傾向もあるということです。また、個人や状況によっても使用する表現は変わってくるため、一概に「この国ではこの表現を使う」と断定することは適切ではありません。

スペイン語を学ぶ際は、これらの地域差があることを認識しつつ、まずは一般的に広く使用されているオノマトペや表現を習得し、その後、興味のある特定の地域の表現を学んでいくのが良いでしょう。

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マンガと文学におけるスペイン語オノマトペ

マンガは、オノマトペの豊かな表現力を活かす絶好の場です。
特に日本のマンガがスペイン語に翻訳される際、オノマトペの扱いは大きな課題となります。

ここでは、日本のマンガのスペイン語訳における工夫、そして翻訳者が直面する課題とその創造的な解決法について探ります。

翻訳者たちは、以下のような方法を駆使して、日本語のオノマトペをスペイン語に魔法のように変換しています:

同じ表現がある場合の日本語→スペイン語への変換 

例:「ニャー」→ “MIAU” 

動物の鳴き声など、スペイン語にも対応するオノマトペがある場合はこの方法が使われます。まるで、猫が国境を越えても同じ言葉で鳴いているみたい!

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擬態語は説明的表現への言い換え

例:「ワクワク」→ “EMOCIÓN”(興奮) 

特に擬態語の翻訳でよく使われる方法です。読者の頭の中で、自然とその感情や状態が想像できるように工夫されています。

視覚的表現はそのまま使うことも。

例:「ガスガス!」→ 太字で大きな文字を使用 文字自体がアートになっているマンガのオノマトペ。

この視覚的な魔法を、スペイン語版でも再現します。文字の大きさ、色、形で、音の大きさや雰囲気を表現するんです。

直接その音を使って表現する 

例:「むきっ」→ “¡MUKIH!” 

スペイン語に適切な訳語がない場合や、日本語の音そのものを伝えたい場合に使われます。でも、この方法を使うときは要注意。スペイン語話者には意味が伝わりにくいので、注釈をつけたりと、さらなる工夫が必要になります。

引用元:https://mangaplus.shueisha.co.jp/viewer/2000767

文化の壁を越える創造術 

例:「しっとり」→ “suave y húmedo”(柔らかく湿った) 

直訳では伝わらないニュアンスを、スペイン語の世界観の中で再現します。まるで、和菓子の繊細な質感をスペインのタパスバーに持ち込むような、そんな芸当です。

言葉のリズム調整の技

 例:「サクサク食べる」→ “comer crujiente”(カリカリと食べる) 

日本語の文章には、オノマトペがリズムを刻んでいますよね。でも、それをそのままスペイン語に当てはめると、ぎこちなくなってしまいます。そこで、時には省略したり、別の表現で補ったりと、スペイン語らしい文の流れを作り出すんです。

これらの方法を駆使して、翻訳者たちは日本のマンガの世界をスペイン語圏に届けています。単なる言葉の置き換えではなく、文化や感覚の翻訳なんです。

次にスペイン語版のマンガを手に取るとき、ぜひオノマトペにも注目してみてください。そこには、翻訳者たちの創造性と、両文化への深い理解が詰まっているはずです。きっと、新しい発見があるはずですよ!

スペイン語文学作品におけるオノマトペの世界

スペイン語の文学作品でも、オノマトペ(擬音語・擬態語)は効果的に使用されています。ただし、日本語ほど多様ではなく、使用頻度も日常会話や漫画に比べると少ない傾向にあります。それでも、適切に用いられると作品に生き生きとした表現をもたらします。

文学作品のオノマトペの主な用途は以下となります。

情景描写の強化

例:「El viento silbaba entre los árboles.」
(風が木々の間で吹きすさんでいた。)

注:ここでは直接的なオノマトペではなく、動詞 “silbar”(口笛を吹く)を使用して風の音を表現しています。

キャラクターの個性表現

例:「El viejo gruñó “bah” y se dio la vuelta.」
(老人は「ふん」とうなって背を向けた。)

リズム感の創出

例:「Tic-tac, tic-tac, el reloj marcaba el paso del tiempo.」
(チクタク、チクタク、時計が時の流れを刻んでいた。)

著名な作家の作品例

スペイン語圏の著名な作家が自身の作品の中に使っていたオノマトペをご紹介します。

ガブリエル・ガルシア・マルケス(コロンビア)

「百年の孤独」では、「zumbaban」(ブンブン鳴る)のような擬音語が蝶や昆虫の描写に使われています。これはラテンアメリカ文学特有の魔術的リアリズムの雰囲気を醸成するのに一役買っています。

フェデリコ・ガルシア・ロルカ(スペイン)

詩作品で「ris-ras」のような擬音語を使い、風や水の音を表現しています。これはアンダルシアの自然を生き生きと描写するのに効果的です。

フリオ・コルタサル(アルゼンチン)

石蹴り遊び」では、「¡Crac!」(バリッ)のような擬音語を用いて、緊張感のある場面を描写しています。

新しいオノマトペの表現を実験する現代文学

現代のスペイン語文学では、より実験的な手法でオノマトペを用いる作家も登場しています。例えば、アルゼンチンの作家César Aira(セサル・アイラ)は、その独特な文体の中でオノマトペを創造的に使用し、読者の想像力を刺激しています。

彼の型破りなスタイルは、批評家や読者を魅了し、ノイシュタット国際文学賞や国際マンブッカー賞にノミネートされるなど、権威ある賞を受賞しています。

まとめ スペイン語オノマトペの魅力と活用法

本記事では、スペイン語のオノマトペの特徴、日本語との比較、実際の使用例や学習方法を幅広く解説しました。スペイン語のオノマトペは主に擬音語と擬声語が豊富で、様々な場面で使用されます。マンガや文学作品での使用例、翻訳の課題、地域による表現の違いにも触れ、オノマトペの文化的側面を探りました。

オノマトペを理解し使いこなすことで、よりネイティブに近い自然なスペイン語表現が可能になります。これらの表現を身につけることは、スペイン語でのコミュニケーションをより豊かにし、文化的な理解を深めるのに役立ちます。特に、ビジネスシーンや自己紹介での効果的な使い方を知ることで、スペイン語圏でのより適切な自己表現が可能になります。

しかし、本当の理解のためには、実際にスペイン語を使ってコミュニケーションを取る練習が大切です。そのためにも、スペイン語を学ぶために、スパニッシモの無料体験レッスンを活用してみてはいかがでしょうか。ネイティブ講師とのマンツーマンレッスンでオノマトペを含むスペイン語表現を実際に使いながら、より実践的なコミュニケーション能力を向上させることができます。

スペイン語のオノマトペを学び、使いこなすことで、あなたのスペイン語表現はより豊かで魅力的なものになるでしょう。言葉の新しい世界を楽しみながら、スペイン語のスキルアップを目指してください。

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