海外赴任後に離れたスペイン語。形に残るものにするべく目指したDELEB2レベルで見事合格!

(最終更新日 2023/08/03)

「DELE試験は間違えることを恐れるのではなく、“合格ラインは6割”ですから、けっこう間違えても大丈夫なんだという気持ちになることが大事です。」

そう語るのは、これまでボリビア、ホンジュラスで海外駐在経験のある伊藤拓磨さん。

スペイン語圏での仕事経験を通して培ってきたスペイン語を形に残るものにしたいという気持ちから、DELEB2レベルを受験されました。3ヶ月間にわたる試験対策を経て、見事合格!

今回は、そんな彼がどのようにしてDELE試験対策を行ったか。

DELEコーチングコースでの学びについて迫りました。

初めてのDELE試験で挑戦するB2レベル

初めてのDELE試験でB2レベルに挑戦をした伊藤拓磨さん。

DELEを受験しようと思ったきっかけをお聞きしました。

中南米に関心があって始めたスペイン語

キューバの街並み

Q. 伊藤さんがスペイン語学習を始めたきっかけはなんですか?

大学の第二外国語でスペイン語を選んだことが学習を始めたきっかけです。大学では2年間、1週間に2コマの授業を受けていました。

Q. 様々な言語がある中でスペイン語を選んだ理由はなんでしょうか?

個人的に中南米に関心があったからです。野球が好きだったこともあって、キューバに関心があり、大学4年生のときにはじめて旅行で訪れました。

想像していた以上に、中南米は英語が通じなかったので、「もっと旅行を楽しむならスペイン語を勉強しないと」って思ったのを覚えています。

Q. 中南米に関心があったのですね!その旅行から帰られてからスペイン語学習は継続されていたんですか?

大学卒業後は、スペイン語学習を中断する期間がありました。社会人になってから、まずは英語力を向上させることを優先し、英語学習に重きを置くようになったので、スペイン語学習は継続していませんでした。

中南米への海外赴任に備えて再開したスペイン語学習

Q. その後どういったきっかけで、スペイン語学習を再開されるようになったのでしょうか?

私の職場は新卒5年目ぐらいで、海外に赴任することが多かったのですが、私自身は中南米に関心があったので、中南米への赴任に備えてスペイン語を基礎から勉強し直したのがきっかけです。

そのとき、ちょうど募集していた日本とメキシコの政府間で行われる日墨研修プログラムに参加できることとなり、メキシコで本格的にスペイン語の勉強に取り組みました。

Q. そうだったのですね!メキシコでのスペイン語学習の後に、中南米への配属になったのですか?

はい、2015年8月から10ヶ月間程度メキシコに行った後、南米のボリビアという国に駐在になりました。そして、2019年に中米のホンジュラスに異動となりました。

ホンジュラスに勤務になって半年ほどしてから、世界中で新型コロナウイルスが蔓延する事態になりましたが、私はホンジュラスに残って業務を続け、最終的に2021年に日本に本帰国しました。

ボリビアで有名な観光地「ウユニ塩湖」

帰国後に離れてしまったスペイン語。形に残るものにすべくDELEB2合格を目指す。

Q. 帰国されてからも、スペイン語学習は継続されてましたか?

帰国してから1年半は全くスペイン語に触れる機会がありませんでした。仕事ではスペイン語は使わなかったので、ほぼ何もやっていなかった状態です。

Q. そうだったのですね。スペイン語から離れてしまってから、DELE合格を目指すきっかけは何でしたか?

6年ほど中南米にいて、スペイン語を使っていたのですが、自分の語学を証明する形に残るものがなかったんです。このままでは、せっかく一定の期間スペイン語を使っていたのにもったいないと思い、DELEのB2レベルを取得したいと思うようになりました。

DELE対策で抱える不安とDELEコーチングコースを選んだ理由

6年間の中南米への赴任をされた伊藤さん。DELE試験に挑戦する際は、どのような不安を抱えていたのかを聞きました。

思っている以上に難しい印象のDELE試験

Q. DELE試験対策を始める際、DELE試験に対してどのような不安がありましたか?

実は最初は軽い気持ちで受けようと思っていたんです。しかし、調べてみると試験は1日かけて4つの技能を測定するというもので、結構大がかりな試験という印象を持ちました。

ただ、スペイン語圏で仕事や生活をしていたからだと思いますが、4技能の中でもライティングとスピーキングの方が、リスニングとリーディングよりもできるという自信がありました。そのため、心配だったのはリーディングとリスニングの二技能です。

リーディングにおいては、特に語彙に不安がありましたし、リスニングにおいては試験に出るような長いインタビューや会話などの音源を集中して聞いたことがなかったため、ライティングとスピーキングと比べて経験の差があると感じていました。

Q. 自分の課題が最初からある程度明確だったんですね!その後、どのようにDELE対策をしようと思われたんですか?

最初は独学でも試験に合格できるのではないかと考えてました。

市販の問題集を買ってぱらぱらと問題を見てみたんですが、これは思ってた以上に難しそうだと感じたんです。

なんとなく勉強してたのでは太刀打ちできない。正直なところ、一人でやり続ける自信がなくなってしまいました。そして受験までに何をすればいいんだろうと考えていたとき、スパニッシモのDELE対策講座を知りました。

DELEコーチングコースを選んだ理由

Q. ちょうどいいタイミングで、スパニッシモの講座を知っていただけて嬉しいです!どのようにしてスパニッシモ講座を知っていただけたのですか?

スパニッシモ(通常のレッスン)を過去に受けていて、もう一度やろうと思っていたところ、DELE講座の存在を知りました。

3ヶ月間、週3回ペースで学習できる仕組みが魅力的で、私の場合2023年4月に受験を検討していたため、2022年12月に申し込みをして、1月〜3月に勉強して受けるのがタイミング的にちょうどよかったんです。

Q. 他にもDELE対策サービスがあると思うのですが、スパニッシモでDELE対策をしようと思われた決め手はありますか?

以前、スパニッシモの通常のコースを受けていたこともあり、レッスンの雰囲気や感じもわかっていたことが一番の決め手です。

コースの醍醐味は「自分でもやらないといけない」!講座の率直な感想

一人では太刀打ちできない、やり続ける自信がなくなったとおっしゃっていた伊藤さん。では、DELEコーチングコースで学習しどのように悩みを解消してきたのでしょうか。

DELEコーチングコース受講の感想を聞きました。

DELEコーチングコース受講の感想

Q. DELEコーチングコースを受けた、率直なご感想をお聞かせください。

週3回の決まったスケジュールで3ヶ月間学習できる仕組みによって、試験対策をやらざるを得ない環境に身を置けたのがよかったです。DELEの問題集は毎日やろうと思っても根気が必要で、継続してやるのは簡単なことではありません。

例えば、リーディングやライティングの問題は、割とかたい内容で、学習していて楽しいものかと言われると、そうでもないです(笑)。

しかし、試験合格を目指すからには日々問題を解く練習を続けるしかありません。その繰り返しをいかに乗り切れるかが重要になり、仮に独学で対策をしていたら挫折していたと思います。

DELEコーチングコースの授業では、授業までに自分で問題集の設問を解いて、授業を受けます。授業の中で先生と各設問の確認と解説をしてもらうスタイルです。そのため授業の中で問題を解くことは基本的にはありません。

そういう意味では、自分でもやらないといけず、スペイン語学習を習慣化できるのがこのコースの醍醐味ではないでしょうか。

他の授業では、会話や文法を学ぶ授業、DELE対策で言えば授業内で問題を解いて、その後に答え合わせをする形式が多いと思います。それと比べると、DELEコーチングコースで、より効率的に自分の課題に焦点をあてて学習が出来たと思います。

それに期間が3ヶ月と決まっていたからこそ、モチベーションが保てたと思っています。もしこれを1年続けてって言われたら、難しかったと思いますね。

Q. ありがとうございます。決まった期間の中で、継続的に学び続ける環境作りは試験対策において重要ですよね!
DELEコーチングコースでは入学試験と中間試験があったと思います。こちらは受けてみていかがでしたか?

DELEコーチングコースの入学試験はB判定で、合格の可能性はそこそこあるとの判断でした。

伊藤拓磨さんのDELEコーチングコース入学試験の結果
伊藤拓磨さんのDELEコーチングコース入学試験結果

その後前期学習では苦手なエリアを重点に学習し、中間テストを受けました。

しかし、中間テストでは合格点に届きませんでした。

伊藤拓磨さんのDELEコーチングコース中間試験の結果シート
伊藤拓磨さんのDELEコーチングコース中間試験の結果

中間試験の結果としては、予想通りだったと思います。

結果はライティングとスピーキングが良く、リーディング、リスニングが低かったです。DELEの採点は*2つのグループに分かれますよね。そのため片方の一つが良くても、片方で点数が足りないと不合格になります。

そのため、これらの試験で課題を明確にすることができました。

*DELE試験では、読解と筆記をグループ1、聴解と会話をグループ2としており、合格するにはそれぞれのグループで30点以上獲得する必要があります。

Q. 先ほど課題とおっしゃっていた点が中間試験で明確になったのですね!DELEコーチングコースで対策をされて、4月にDELE受験の当日を迎えたと思います。当日はどんなお気持ちでしたか?

他の100%暗記すればいい試験とは違い、語学のテストに準備万端はないと思っていて、受験してみないとわからないという気持ちでした。

それに私の場合は、得意な技能と課題とする技能が各grupoにありました。そのため自信があったというよりはどちらかというと、うまくいけば受かるかなという気持ちでした。

Q. DELE合格がわかったときはどのようなお気持ちでしたか?

正直びっくりしました。実は試験を受けた日はあまり手応えがなかったんです。 4技能の中で唯一自信があったのが、スピーキングだけでした。

リスニングが一番難しく、点数も低いだろうと思っていましたし、ライティングやリーディングもあまりできた感触がなかったので、合格は厳しいと思っていました。

試験結果をみると本試験の点数は、自分の見立て通りでしたね。

やっぱり一番難しいと感じたリスニングが低くて、スピーキングの方で点数をとってカバーをしていました。

ライティングは思ったよりも点数を取ることができておらず、そこをリーディングでギリギリカバーができていました。ちょっと運が良かったのかなっていう気持ちがします。

そして実はDELE試験を振り返って2つ気づいたことがあります。

伊藤拓磨さんのDELEB2試験の結果
(伊藤さんの本試験の結果。Grupo1では筆記の点数がさがり、読解で多く点数をとっており、Grupo2ではリスニングの点数が低くなっているが、会話で点数を取ることで合格基準に達しています。)

DELE試験を受けて気づいた2つのこと

Q. 2つの気づいたことですか?

はい、まず一つ目がライティングに関してです。試験本番では、紙にボールペンで書きますよね(実は試験前日に知ったのですが、、、笑)。

私は試験のように最初から紙に解答を書く練習はやってませんでした。

オンラインで学習すれとライティングは基本パソコンになってしまいますので、本番前に1〜2回くらいは練習しておけばよかったなという点です。

Q. 直接ボールペンで書くのは慣れておいたほうがいいですね!もう一つ得た気づきはなんでしょうか。

もう一つの気づきは、合格ラインの60点というのは、結構、間違っても大丈夫なんだなってことです。

6割で合格できると思うと、結構、間違ってもいいという気持ちを持てるのではないでしょうか。

合格することが目的であれば、ひとまず線引きとしては6割で合格になります。

そう考えると、そもそものテストのレベルは相当高いと思っていて、C2レベル相当の人なら満点近く取れるけど、B2レベルでは一定の間違いがあるのを加味した難易度の設定なのかもしれませんね。

これから受験される方へ

DELEコーチングコースの受講を通じて、試験対策を行い見事DELEB2レベルに合格された伊藤拓磨さんへ、DELEコーチングコースがどんな方におすすめか、そして最後にこれから受験される方へのアドバイスをいただきました。

明確な目標と学習時間確保ができるならおすすめのDELEコーチングコース

Q. スパニッシモのDELEコーチングコースはどんな方におすすめだと思いますか?

まずは、DELEを受ける日程が決まっている方、そして集中して勉強する時間を確保できる人におすすめです。あとは、なかなか一人で勉強するのが苦手な人にも良いと思います。

コーチングなので、自分のスペイン語のレベルチェックだったり、問題集の内容だけでなく、そこから派生する気軽な会話などもできます。お堅いレッスンではなく、もっと柔らかい感じでもできるので、そういうのが好きな方にとってもおすすめだと思います。

今後DELE受験をされる方へのアドバイス

Q. ありがとうございます。これから試験対策をされる方へ学習のアドバイスはありますか?

授業がない日にも、スペイン語に触れる時間を設けるのが大事だと思います。例えば、週3日授業があるとすると、残り4日は授業はありません。

私の場合は、基本的に月水金で授業のスケジュールを組んでいたので、火木土日には授業がありませんでした。この授業がない日を使って、レッスンに向けた準備として課題をやっていました。

そうすることで、週3日授業、授業前日は全て予習として宿題をやるルーティンになります。週7日のうち週6日はスペイン語に触れる機会があったということです。

ただ毎日試験対策をやるときついかと思いますので、1日は休みにするなど、無理のない習慣化が重要だと思います。

また1日長時間勉強するのもいいことですが、それよりは短い時間でもいいので、日々継続してスペイン語に触れることが大事だと思います。

まとめ:伊藤拓磨さんのDELE合格体験記

本記事では、DELEB2レベルに合格された伊藤拓磨さんのDELE試験合格インタビューを紹介しました。

海外赴任から帰国されて、これまで使っていたスペイン語を形のあるものにしたいという気持ちで受講されたDELEコーチングコース。

目標を設定した上で集中して3ヶ月間の対策に取り組まれたからこそ、合格につながったのだと思います。

DELE試験を受験される皆さんにとって、本記事が参考になれば幸いです。

伊藤様のおっしゃる通り、DELE試験対策は独学では挫折をしてしまうかもしれません。

スパニッシモでのDELE試験対策に興味がございましたら、ぜひ以下よりコース内容をご確認ください。

*スパニッシモのスペイン語の認定試験「DELE」対策講座*

スペイン語の資格試験の合格を目指す場合、スペイン語の実力を伸ばすことはもちろんですが、それぞれの試験にあった対策はとても大切です。

スパニッシモでは、DELE試験に特化した対策コースを提供しております。

DELE試験監督の資格を持つ講師とマンツーマンで対策をすることで、読む、書く、聞く、話すの4技能を総合的に伸ばしていくことができます。

スパニッシモのDELE対策で試験の概要やコツをつかんで、自信を持って試験日を迎えませんか?

DELEコーチングコースとは?

About Kai Yoshizawa

スパニッシモブログ編集担当 スペイン語ほぼゼロ状態でグアテマラでスペイン語学習。その後スパニッシモで、文法解説動画「Spanish in 3 steps」やビジネススペイン語コーチングコース、メキシコキャリア養成講座などのコース開発他、講師マネジメントや学習者のサポートに従事。 自身のスペイン語学習経験や多くのスペイン語学習者をサポートしてきた経験を踏まえて、すぐに実践できるスペイン語情報をお届けします。