スペイン語ゼロから2か月間でDELE A2合格!石黒真実さんが語る試験対策方法(後編)

前編では、スペイン語をゼロから学び始め、わずか2か月でDELE A2に合格された石黒真実さんに、スペイン語を始めたきっかけや、スパニッシモとの出会い、そして試験当日のエピソードについて伺いました。

後編では、石黒さんがどのように学習スケジュールを組み立て、試験合格に向けて対策を進めていったのかに焦点を当ててお話を伺います。

1日最大6時間、2ヶ月で合計200時間に及ぶ学習をどのように続けていたのか。4技能(読解・リスニング・会話・作文)それぞれの対策法や、先生とのレッスンで得た気づきなどを詳しくご紹介します。

「まだ受験レベルに達していない」「どこから試験対策を始めていいかわからない」とお悩みの方は、ぜひ石黒さんのスペイン語ゼロから合格を目指す具体的な学習方法を参考にしてください。

「先に学習の時間を確保する」石黒さんの学習スケジュールと勉強習慣の作り方

吉澤
吉澤

DELE対策はどのくらいの期間で取り組まれたんですか?

石黒真実さん
石黒真実さん

ほとんどスペイン語がわからない初心者の状態のまま、DELE A2試験への申し込みをしました。試験本番は申し込んだ日から約2か月後だったので、この期間が私にとっての学習期間です。

この2か月間での学習時間は、合計で約200時間でした。

吉澤
吉澤

200時間というと、1日平均で3時間ほどですね。そのうち、スパニッシモではどのくらいのレッスンを受講されたのでしょうか?

石黒真実さん
石黒真実さん

スパニッシモでは、DELEコーチングコースの31回のレッスンに加えて、通常プラン(短期集中プラン:100回、ヘビープラン:2か月分で40回)も並行して受講しました。スパニッシモで受講したレッスンは合計171回です。

加えて、自分でも予習の時間をしっかり取り、DELEコーチングコースの指定教材『Crono A2』はすべて解きました。

吉澤
吉澤

合計171回のレッスンに加えて、予習時間も確保されていたとのことですが、どのように学習時間を捻出していたのですか?

石黒真実さん
石黒真実さん

学習時間を確保するために、あらかじめ数週間先までレッスンの予約を入れてしまいました。多いときは朝に3時間、夜に3時間、1日で合計6時間のレッスンを受けていたこともあります。

もともと、DELE試験の存在を知って、そのまま勢いで申し込んでしまったという経緯があったので、「受験日までに必ず間に合わせる」という前提でスケジュールを立てていました。

学習をスタートしてからは、DELEコーチングコースと並行して、スパニッシモアカデミーを受講。学習開始1か月目にA1レベル、2か月目にA2レベルを修了することを目標に設定して、短期間で目標を達成するため、かなりタイトなスケジュールで学習を進めていきました。それくらい詰めないと間に合わなかったというのもあります。

吉澤
吉澤

平日と週末で、学習のペースに違いはありましたか?

石黒真実さん
石黒真実さん

そうですね。私は週末に仕事があることが多く、学習時間の確保が難しいことがあります。また夫が週末に家にいるので、週末に仕事がない場合は、なるべくリラックスできるような時間を優先していました。

その分、平日は「午前と夜は学習、昼は仕事と家のこと」とスケジュールを固定して、メリハリをつけていました。

吉澤
吉澤

主に平日に1日6時間分のレッスンに加えて予習や復習となると、かなり大変ですよね。どのように準備されていたんですか?

石黒真実さん
石黒真実さん

単語が分からないまま授業に入ると、授業時間がもったいないので、必ずレッスンの予習をしていました。「分からない単語を先に調べておく」「テキストを一度読んでおく」など、できる限り準備して臨むようにしていました。

ただ、復習まではなかなか時間が取れていなかったんです。DELE試験が終わったあとに、ようやく学習ノートを見直して整理しながら、これまで学んだA1、A2レベルを復習していました。

DELE A2レベルに合格した石黒真実さん

読解力ゼロからの挑戦:先生と選択問題の解答理由の根拠を言語化する読解トレーニング

吉澤
吉澤

では、ここからは各技能の学習方法についてお聞かせください。まずは読解(Lectura)についてですが、どのように対策されていましたか?

石黒真実さん
石黒真実さん

私はスペイン語の文法や語彙をまだ十分に学べていない状態で試験対策に取り組みました。そのため、正直なところ、学習初期は「読解対策ができるほどの力がまだなかった」というのが本音です。

まったくの初心者であったからこそ、DELEコーチングコースで担当だったCarmen先生から「点過去を覚えたね」「線過去も使えるようになったね」と言われるような段階で、文章を読むだけで精一杯でした。私にとって読解は、当時はまだ遠い目標のようでかなり難しく感じていましたね。

ただ、指定教材の『Crono A2』には全7回分の「模擬試験形式の読解問題(Modelo)」が収録されており、解答と解説もついているので、自分で教材にある問題を解き、答え合わせをしながら少しずつ力をつけていきました。

授業ではそのうち1回目と2回目の問題を先生と一緒に解き、それ以降の3〜5回目の問題は自己学習で挑戦しました。

試験本番が近づいてからは、新しい問題をどんどん進めるよりも、すでに解いた問題を繰り返し見直すことに重点を置きました。最初は理解できなかった箇所も、何度か解き直すうちに少しずつ読めるようになっていったと思います。

吉澤
吉澤

先生とのレッスンは、どんな進め方をしていたんですか?

石黒真実さん
石黒真実さん

授業の前に自分で予習として問題を解き、授業では先生と一緒に答え合わせを行いました。そのとき、先生からは必ず「なぜその答えを選んだの?」と聞かれます。

私の答えが間違っていた場合は、「ここにもこう書いてあるでしょ。だからこの選択肢のほうが自然だよ」と、どこを読み取れていなかったのか、なぜ間違ったのかを一緒に考えてくれました。

単に正解を教わるだけではなく、「選択問題の根拠を言葉にする」練習になったのがとても良かったです。

吉澤
吉澤

先生と試験対策をやっていて、よかったことはありましたか?

石黒真実さん
石黒真実さん

読解については、まだ文法や語彙の面で余裕がなかったので、最初はとにかく読むことで精一杯でした。

ただ、以前に取り組んだ英語学習の経験が役に立ったと思います。TOEICの勉強で身につけた「先に設問を読んでから本文を読む」というテクニックをスペイン語でも意識的に使ったことで、少しずつ文章の要点がつかめるようになりました。

「当てずっぽう」から少しずつ前進。リスニング対策で意識したこと

吉澤
吉澤

次に、リスニング(Auditiva)についてお伺いします。授業ではどのように対策されていましたか?

石黒真実さん
石黒真実さん

リスニングは、最初のうちは本当に歯が立たなかったです。読解と同じように、文法や語彙力が足りず、「知らない単語は聞こえない」という現実を痛感しました。特に初期は、問題の選択肢を、いわば当てずっぽうで答えるしかない場面も多かったです(笑)

先生と一緒に取り組んだ『Crono A2』の演習問題も、自分一人で解いたものも、ほとんどが「勘頼み」でしたね。正直なところ、当時は「今の自分のレベルでは、対策のしようがない」と感じることもありました。

そのため、「リスニングで点数が取れない分は、Orales(口頭試験)で頑張ろう」と気持ちを切り替えるようにしていました。

吉澤
吉澤

たしかに、単語がわからないとスペイン語を聞き取るのは難しいですよね。そんな中で、どのように聞き取れるようになっていったのでしょうか?

石黒真実さん
石黒真実さん

大きな変化のきっかけは、「聞く量を増やすこと」と「学んだ単語を耳で確認すること」の2つを意識したことです。

Carmen先生から「A2レベルのリスニング音声があるので、繰り返し聞いてみるといい」とアドバイスをもらい、毎日のように聞くようにしました。最初はまったく聞き取れなかったのですが、文法や単語を学ぶにつれて、「習った単語が音声の中に出てきた」と気づける場面が少しずつ増えていきました。

吉澤
吉澤

徐々に聞き取れる単語が増えていったんですね。

石黒真実さん
石黒真実さん

そうですね。「劇的に聞き取れるようになった」とまでは言えませんが、聞き取れない原因が「単語を知らないから」ということがわかってきたのは大きかったです。単語力が身につくにつれて、聞き取れる音も増えていきました。

吉澤
吉澤

試験対策としてリスニング問題の音声を聞く以外で、スペイン語を聞く習慣はありましたか?

石黒真実さん
石黒真実さん

私はスペイン語の音楽が好きで、よくシャキーラの曲を聴いていました。ただ、フリーセッションで授業を受けたClaudia Illescas先生へその話をすると「それはあなたにはスピードが速すぎる!もう少しテンポがゆっくりで発音がはっきりした歌を聞くといいよ」とアドバイスをいただきました。

そこから、先生のアドバイスに従って、テンポがゆっくりで発音がはっきりした歌も聞くようにしました。音楽そのものが直接的にリスニング力を伸ばしたわけではありませんが、「スペイン語のリズムやイントネーションに慣れる」という点では大きな助けになったと思います。

話す力を伸ばす鍵は「接続詞」

吉澤
吉澤

では次に、口頭試験対策(Orales)についてお聞きします。授業ではどのように進められていましたか?

石黒真実さん
石黒真実さん

会話対策では、まず指定教材『Crono A2』に収録されている模擬試験形式の会話問題(全7回分)のうち、最初の1〜2回分をDELEコーチングコースで対策しました。

その後は、自分で教材の中から「このテーマを練習したい」と選び、スパニッシモのフリーセッションを活用して、レッスンの中で会話練習をお願いしていました。レッスンの前に教材ページを共有して、「今日はこのテーマで練習したいです」と伝えると、それに沿って実践練習をしてくれました。

吉澤
吉澤

先生との対策レッスンで、印象に残っていることはありますか?

石黒真実さん
石黒真実さん

 一番印象に残っているのは、「接続詞をもっと使いなさい」というアドバイスです。

“Y(そして)”や“pero(でも)”だけでつなぐと、どうしても話が単調になってしまうんでよね。

“porque(なぜなら)”“aunque(〜だけれども)”“entonces(それで)”“además(さらに)”といった、さまざまな接続詞を使うことで、会話が自然に広がるということを教えてもらいました。

吉澤
吉澤

接続詞を使うことで、より自然に会話を広げることや話を繋げていけるようになったんですね。

石黒真実さん
石黒真実さん

そうですね。またスパニッシモのフリーセッションでIngrid先生に会話レッスンをお願いした際、非常に丁寧なフィードバックをいただいたことが、とても印象に残っています。Ingrid先生は、私が話した内容をすべて文字に書き起こした上で、「ここに接続詞を入れられるね」「この表現はもっと伸ばせるよ」と、具体的な改善点を教えてくれたんです。

自分の話した内容を文章に書き起こして「見える化」することで、「どこが短く、どこで話を膨らませられるか」が一目で分かり、学びの精度が一気に上がりました。

吉澤
吉澤

話した内容を「見える化」するのは、とても効果的ですね。

石黒真実さん
石黒真実さん

本当にそうでした。最初のうちは、話しても一文で終わってしまうような短いやりとりばかりだったんです。でも、先生からアドバイスをいただき、接続詞を意識するようになってからは、自然と話が続くようになり、会話の流れもぐっとスムーズになりました。

「Y(そして)」や「pero(でも)」だけで区切って終わらせずに、内容をつなげて深掘りする意識を持てたことで、会話表現の幅がぐっと広がったと感じます。

「書くこと」が「話す力」につながる。筆記練習と口頭練習を行き来した学習方法

吉澤
吉澤

続いて、筆記試験の対策(Escrita)についてお伺いします。授業ではどのように進められていましたか?

石黒真実さん
石黒真実さん

筆記も、指定教材『Crono A2』に収録されている全7回分の模擬試験問題を使って練習しました。

そのうち、最初の1〜2回分の問題はDELEコーチングコースで先生と確認をしながら進めました。筆記試験問題は授業前に準備ができるので、授業の前に出題テーマに沿って自分で文章を書き、先生に試験問題と作成した回答を共有して添削してもらい、一つひとつ文章を確認しながら進める方法でした。

吉澤
吉澤

全7回ある模擬試験問題のうち、3回目以降の問題はどのように取り組まれたのでしょうか?

石黒真実さん
石黒真実さん

3回目以降の問題については、通常プランのフリーセッションを活用して、先生と確認を進めました。授業の進め方は基本的にはDELEコーチングコースと同じで、事前に出題テーマに沿って自分で文章を書き上げ、それを授業で担当する先生に提出して添削してもらうという流れです。

また、筆記練習と口頭練習を組み合わせた「ミックス練習」もよく取り入れていました。

吉澤
吉澤

ミックスして対策する、というのは?

石黒真実さん
石黒真実さん

たとえば、筆記練習で書いたテーマを今度は口頭練習で話してみる、あるいは口頭試験のテーマを文章として書いてみる、といった方法です。

たとえば「boda(結婚式)」というテーマでは、筆記では約80語の作文が求められますが、口頭練習では140語程度話す必要があります。

そこで、作文で書いた内容に接続詞や説明を足して、口頭練習でも自然に話せるようにすることで、筆記試験と口頭試験の両方のスキルを同時に鍛えることができました。

吉澤
吉澤

面白い取り組みですね。先生からのアドバイスで印象に残っているものはありますか?

石黒真実さん
石黒真実さん

はい、まずDELEコーチングコースで担当いただいたCarmen先生からは「設問の順番に沿って書くと構成がわかりやすくなる」というアドバイスをもらいました。

たとえば、「いつ、どこで、誰と」といった質問の順番通りに文章を作成することで、読み手にも伝わりやすくなる、ということです。

先生からアドバイスをいただいたことで、文章の構成を見直すきっかけになりました。

吉澤
吉澤

通常プランのフリーセッションも活用して、筆記試験対策をしたと伺いました。フリーセッションで担当した先生からは、どのようなアドバイスがありましたか?

石黒真実さん
石黒真実さん

まずIngrid先生に筆記試験対策をお願いしたとき、口頭試験対策と同様に「接続詞を意識して使うこと」とアドバイスをいただきました。たとえば、“Y(そして)”“pero(でも)”だけでなく、“porque(なぜなら)”“aunque(〜だけれども)”“además(さらに)”といった接続詞を交えて文章を書くことです。

また、Claudia Illescas先生に筆記試験対策をお願いしたとき、「作文は序論・本論・結論を意識すること」という指導がありました。文章が短くなりがちなときも、最後に「だから〜です」と結論でまとめると必要語数に届きやすくなります。そのため、文章構成はもちろん、文末にまとめを含める意識をするようになりました。

吉澤
吉澤

多くの先生からの指導を受けられたんですね。

石黒真実さん
石黒真実さん

はい。DELEコーチングコースで担当いただいたCarmen先生をはじめ、スパニッシモアカデミーやフリーセッションで、多くの先生方とのレッスンを受講したことで、様々なアドバイスをいただくことができました。

「学びを“成果”として残したい人」にこそおすすめのDELEコーチングコース

吉澤
吉澤

どんな方に、スパニッシモのDELEコーチングコースはおすすめだと思いますか?

石黒真実さん
石黒真実さん

DELE試験を受けたいと思っている方全般におすすめできます。

私自身の経験から言うと、試験や検定は「必要な知識を体系的に、ぎゅっと濃縮して学べる場」だと思っています。さらに、単に「勉強した」というだけで終わらず、自分の語学力が今どのレベルにあるのかを客観的に知ることができる機会でもあります。

そして、合格という結果は、自分の努力が成果として形に残るものです。

だからこそ、「学んだ証をきちんと残したい」「目標を持って学び続けたい」と思っている方には、このDELEコーチングコースはとても向いていると思います。

吉澤
吉澤

これからDELEを受験される方に、アドバイスをお願いします。

石黒真実さん
石黒真実さん

はい。まず一つは、Escrita(作文)対策では紙に書く練習をしておくことです。スパニッシモのレッスンはオンラインなので、普段はパソコンで文章を書く方が多いと思います。

ただ、DELE本番はすべて手書き。私も練習では「早く書ける」と思っていましたが、実際は「早くタイピングできる」で、本番では時間ギリギリまでかかりました。

また、ティルデ(アクセント記号)などもキーボードだと意識しにくいので、紙で書く練習を早い段階から取り入れるのがおすすめです。

もう一つは、「試験勉強をはじめる前に試験を申し込んでしまう」ことです。受験するレベルの試験日を決めることで勉強のスイッチが入るのではないかと思いますし、「もうやるしかない」と腹が決まると思います。

石黒真実さん

おわりに

石黒さんは、スペイン語の学習をほぼゼロの状態から始め、わずか2か月でDELE A2に合格されました。その背景には、「悩むより、まず行動する」というシンプルだけれど力強い信念があったのではないかと思います。

試験を知ったその日に申し込み、スペイン語を学び始めたその月にはDELEの勉強をスタート。朝と夜に時間を確保し、限られた期間の中で200時間以上を学習に充てながら、

スパニッシモのレッスンやDELEコーチングコースを通して、一つひとつの課題に真摯に取り組まれてきました。

初めはアルファベットからのスタートだった石黒さんが、本番の試験では読解問題を見直す余裕を持ち、合格をつかみ取るまでに成長されたのは、努力と継続、そして「できるようになりたい」という前向きな気持ちの積み重ねにほかなりません。

スパニッシモのDELEコーチングコースでは、講師との対話を通して、4技能の理解を深め、その人のペースに合わせながら目標に向かって進むことができます。

「まだ早いかも」と感じている方も、まずは一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

*スパニッシモのスペイン語の認定試験「DELE」対策講座*

スペイン語の資格試験の合格を目指す場合、スペイン語の実力を伸ばすことはもちろんですが、それぞれの試験にあった対策はとても大切です。

スパニッシモでは、DELE試験に特化した対策コースを提供しております。

DELE試験監督の資格を持つ講師とマンツーマンで対策をすることで、読む、書く、聞く、話すの4技能を総合的に伸ばしていくことができます。

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DELEコーチングコースとは?

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