(最終更新日 2023/08/03)
初のDELE受験でB1レベルに挑戦して見事合格された方瞳さん。
方瞳さんはDELE試験について全くわからないところから試験対策を始められました。
DELEコーチングコースの受講では合格に至らないと感じられた方瞳さんは、自身の弱点となる技能やスペイン語の知識に関して、通常プランを併用して受講することで補っていきました。
本記事では、方瞳さんがどのようにDELE試験対策を進め、また追加で併用した通常プランのレッスンを活用されたのかをお聞きしました。
目次
未知のDELE試験に初挑戦!個人カルテ、個別対策に期待して受講を決める!
方さんがスペイン語学習を始められたきっかけは何ですか?
私のいる国連機関では英語の他に国連公用語といわれる5か国語のうち、一つの言語で中級以上(DELEではB1レベル以上に相当)を習得する必要があります。
(注* 国連の中でも必要としない機関もあります。)
私は国連公用語の中でスペイン語を選んで学習を始めたのがきっかけです。
DELEについては仕事をするための要件として必要だったので、スペイン語学習を始めた当初からDELE B1レベルの受験を決めていました。
国連の働く要件を満たすためにスペイン語学習を始められたのですね!
働くための要件としてDELE受験を決められていたとのことですが、DELE試験を受けるにあたって、不安や悩みなどはありましたか?
スペイン語学習を初めて2年ほどでDELEB1レベルに挑戦をしたのですが、これまでにDELE試験を受けたことがなかったので、試験内容を全く知らない状態でした。
そのため、悩みや不安があるというよりは、私にとって未知の試験という印象でしたね。
ただDELEB1レベルから試験を受けるのは、A1やA2レベルの試験を受けていない私にとってチャレンジングな試験になります。そのため試験は難しいだろうと覚悟していました。
方さんにとってチャレンジングな試験だったのですね!合格に向けてスパニッシモでのDELEコーチングコースを受けようと思われたきっかけはなんでしたか?
DELE対策をする上で、私は個別での授業を受けたいという気持ちがありました。
グループレッスンでの受講ですと、他の方と学習ペースを合わせていく必要がありますので必ずしもそれが良いとは限りません。
私の所属する機関はイタリアにあり、機関内で語学の授業も提供しているので以前はその中のグループレッスンに参加していました。ただ、イタリア語話者がグループにおり、イタリア語とスペイン語は似ているので彼らの習得スピードが速く、授業もそれに合わせて進むので置いてけぼりになる経験があり、残念ながらあまり身になっていなかったのです。
こういった経験を踏まえて個別での授業を受けたいと思っていました。
スパニッシモのDELEコーチングコースは、コース受講前に個人の語学技能を測定してくれる点、そしてその結果にあわせて学習カリキュラムを作ってくれることが私にとって魅力的でしたので、受講しようと決めました。
受講前の語学技能の測定や個別対策に興味をお持ちいただけたのですね!
DELEコースと通常プランを掛け持ちすることで弱点を補っていく。
DELEコーチングコースを受講してみていかがでしたか?
受講前に語学技能を測定して私専用のカリキュラムや学習カルテを作ってもらえたことはとてもよかったです。
例えば、DELEコーチングコースの受講前に、B1レベルで必要となる文法知識を確認する診断がありました。診断を受けることで、自分が理解している文法、理解が足りていない文法は何かを説明していただきました。
加えて、理解が足りていない文法はスパニッシモの独自教材でどのセッションを復習すれば良いのかアドバイスをもらえるので、文法で学習すべきところが明確になりました。
自分の弱いところが明確になると学習も進めやすくなりますね!
はい、ただ私の場合は基礎となる文法の理解が現在の弱点だと明確にしていただいたのですが、DELEコーチングコースはあくまでもDELE試験対策に特化したコースです。
コース内のレッスンでは文法を掘り下げて学習できないため、自分で学習する必要がありました。
そのため私の場合は、DELEコーチングコースでは試験の解き方を集中して学び、追加でスパニッシモの通常プランのレッスンを受けることで、基礎となる文法や自分にとって必要な練習をしていました。
DELEコーチングコースと通常プランを掛け持ちしてレッスンを受けることで、自分の弱点を効果的に対策することができたと思います。
DELEコーチングコースで各技能の理解を深めながら、足りないところを通常プランで補われたのですね!
では、これからどのようにDELE試験対策を進められたのかをお聞かせください!
【参考】DELEコーチングコースの進め方
DELEコーチングコースは、授業開始前の入学試験、各技能の学習、中間試験、中間試験後の各技能の学習のステップで進んでいきます。
- 授業開始前
授業開始前に入学試験を実施します。入学試験では各技能の採点を行います。 - 学習カリキュラムの提案と授業開始
入学試験の結果をもとに受講者様の現在の課題を明確化して、ひとりひとりにあった学習プランを提案させていただきます。
コース開始時に提案させて頂く学習プランでは、中間試験までの期間に各技能の対策を実施していきます。 - 中間試験
各技能の対策後、DELE試験の流れに慣れて頂くため、DELE本番試験に即した中間試験(模擬試験)を実施いたします。 - 中間試験後のカリキュラム提案と後期授業
中間試験の結果から後期学習における課題を整理して、改めて学習プランを提示させていただき、更なるレベルアップを図っていきます。
本インタビューでは、入学試験から4技能対策、模擬試験についてお聞きしていきます。
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【DELE試験対策】入学試験〜4技能対策〜模擬試験
入学試験を受けてわかる自分のスペイン語の弱点
DELEコーチングコース開始前に、入学試験で各技能のレベル確認を行いました。試験を受けてみていかがでしたか?
入学試験では手ごたえがなく、難しいと感じました。試験を受けたことで、私はそもそもDELEのB1レベルに求められる文法の理解が進んでおらず、こちらが弱点になるなと感じました。
文法が弱点になると感じられたのですね!入学試験の結果はC判定でしたね。こちらの試験判定がわかったときはどのような気持ちでしたか?
試験結果は受けたときにある程度予想していました。私が恐れていたのは、入学試験での点数が低くて本コースの受講ができないことや、受講レベルが変更になることだったので、結果希望レベルでDELEコーチングコースを受けられるとわかったときは安心しました。
しかし、合格するには伸ばさないといけないところが多くあると先生から指摘をいただいたので、これは頑張らないとなと思いました。
この試験結果から学習カリキュラムを先生から提案させていただきました。カリキュラムはいかがでしたか?
私の場合は試験結果から、4技能の中でも特にリスニングが弱いことを把握できました。そこで先生からは、まずは弱点であるリスニングから始めること、その後に口頭対策、筆記対策、リーディングという順番で進めていくことになりました。
苦手なところを早めに対策できるのは嬉しかったです。
苦手なところから順に対策を進められていったのですね。
それではこれから対策された順に、各技能どのように対策されたかお聞かせください。
DELEB1レベル合格までに行った4技能それぞれの対策方法
【リスニング】DELE教材にある音声を聞き込んで単語を把握しながら、耳を慣らしていく。
リスニングの試験対策はどのように進められましたか?
まず先生から授業前に音声を聞いて、設問を解いてきてほしいという宿題を頂きました。
そのため宿題として授業までに設問を解いておきます。
授業は3つのステップで進んでいきました。
- 宿題として、授業前に音声を聞き設問を解く。
- 授業にて先生と設問とその解答を一つ一つ確認をしていく。
- *トランスクリプトを活用しながら、先生に各設問の解説をしてもらう。
(*トランスクリプトとは、音声内容の文字記録です。)
特に内容がわからなかった設問や解答を間違えていた設問を中心に、解説してもらえたことで、設問の解き方を理解することができました。
リスニング対策で先生から印象に残っているアドバイスはありますか?
できる限りスペイン語を聞いて、耳を慣らすのが大事と言われたことです。
DELEコーチングコースにあわせて通常プランで受けたIngrid先生の授業では、DELEの教材の音声を聞き込むように、というアドバイスをもらいました。
二人の先生からのアドバイスを参考に、DELE対策で使用している教材の音声を何度も集中して聞いたことで、試験に出てくる単語の把握にもつながったと感じます。
またそのほかのスキマ時間を活用して、NHK World NewsやYoutubeをスペイン語で見ていました。ニュースや動画を活用することで、様々なトピックに触れられたのがよかったですし、面白かったのでモチベーションの維持につながりました。
【口頭試験対策】DELE試験に合わせた話し方を学び、何度も練習を積み重ねる
口頭試験対策の授業はどのように進められましたか?
口頭試験対策では先生が面接官役となり、テキストに沿ってDELE試験本番さながらの対策を進めていきます。
各Tareaでは、先生が時間を計りながら私の回答を聞き、回答後にSkypeのチャットを使って添削をしてくれます。
添削では話した内容の修正はもちろん、話をどのように構成するかのアドバイスや、効果的な表現を教えてくれたことがとても役立ちました。
先生との授業で印象に残っているアドバイスはありますか?
より表現を豊かにするために、接続法を使用することをおすすめされたことです。
私が使っていた表現でも伝わるが、文法が適しておらずよりよくできるとのことで、どの部分を接続法に変えられるかのアドバイスをいただきました。
しかし私は接続法については理解が深くなかったので、先生からアドバイスと合わせて文法の解説をしてもらえたのは嬉しかったです。
より表現を豊かにするための接続法に関してのアドバイスをもらったのですね!
はい、そうです。ただDELEコースでは話の構成や話し方、接続法を使った表現を学ぶことができましたが、私の場合は練習時間が圧倒的に足りませんでした。
そこで私は追加で月額プランのレッスンを使って練習をしていました。
月額プランを使ってどのように練習をしていったのですか?
通常プランではHelen先生にお願いして、回答の確認を行っていました。
私の場合は、練習回数をこなす必要がありましたので、私の学習方法と相性がいいHelen先生にお願いして50分の授業で何度も同じ設問を繰り返し練習したのがよかったです。
例えば、DELEコーチングコースでは一つの設問での回答方法や表現などを細かく説明してもらえるのですが、その分練習時間の確保が難しくなることがあります。
そこでHelen先生とのレッスンでは、1つの設問の回答と添削のサイクルをできる限りはやめて練習を進めていきました。
例えば、私が回答をしたら、先生から3つのポイントの修正をされる、その後すぐに「じゃあこの3つを意識してもう一度!」というような形で何度も練習をしていきました。
何度も繰り返して練習をすることで、話の構成や表現などを定着させることができたと思います。
何度も先生と練習をされていたのですね!ちなみに、多くの方が口頭試験練習の自己学習に悩まれているのですが、方さんは何か自己学習でされていたことはありますか?
口頭試験の回答を録音して、振り返りとして音声を自分で聞いていました。
録音した自分の音声を聞き直すことで、話す時間の長さや、どこで詰まってしまうかなどを確認することができます。自分の回答を客観的に聞きながら、その都度修正していました。
あとは問題集にある設問のテーマを何度も練習して話せるようにしておくことが大事だったと思います。実際に試験直前に先生と練習した、映画を見に行く約束をする、というトピックが本番の試験でも使われたので、ラッキーだと思いました。
【リーディング】基礎となる単語、文法の徹底練習と試験問題の数をこなしていく。
リーディングについての試験対策はどのように進められましたか?
リーディングの試験においてはどの設問においても単語が重要だと考えています。
そのため、まずスパニッシモで公開されているQuizletの単語帳DELE A1, A2の全単語集を全て覚えるくらいほぼ毎日やっていきました。
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まずは徹底して単語学習をされたのですね!その他はどのように進められましたか?
私は入学試験の結果から、B1レベルで必要となる文法で理解できていない部分があるという認識をしていました。そのため、DELE問題集の中に掲載されている文法内容を確認したり、自分がまだ理解しきれていない文法を先生に質問していきました。
問題集にある文法内容を先生と確認されていたんですね!リーディングを行う上で文法をおさえておくことも大切ですね!先生との授業ではどのように対策を進められましたか?
先生との授業ではリスニングの対策と同じように、
- 宿題として、授業前に設問を解く。
- 授業で先生と設問と解答を一つ一つ確認していく。
- 間違った箇所やわからなかった箇所を中心に先生に各設問の解説をしてもらっていました。
先生と設問を確認しながら進められたことで、試験の形式に慣れることができたと思います。
先生と確認しながら試験問題に慣れていかれたのですね。自己学習はどのようにされていましたか?
DELEコーチングコースで使用するテキストには5回分の試験が含まれています。
授業で扱わない問題もたくさんあるので、自己学習でこれらの試験を解いていきました。
特に役立っていたのが、追加で併用していた月額プランです。
ある程度問題の解き方のコツをDeleコーチングコースで学べたので、そのノウハウをもとにコースでカバーできない部分は設問への解答をした上で、月額プランのレッスンで先生と確認していました。
月額プランでのレッスンでもDELEコーチングコースと同じように先生に疑問点を先生に確認しながら対策を進めていきました。
【筆記試験対策】DELEの採点基準と照らし合わせた添削で作文の理解を深める
筆記についてはどのように試験対策を進めていきましたか?
筆記試験の対策では、
- 授業前に自分で筆記問題の回答を作成して先生に送る、
- 授業で自分が書いた文章を先生に添削してもらう、
- 添削でポイントとなる部分の解説や文章を書くうえで効果的な表現を教えてもらいました。
添削をしてもらい、文章の改善点を提案をしてもらえるのは嬉しかったです。
方さんが書かれた文章を先生と確認されていったんですね!
はい、そうです!また授業以外にももっと書く練習をしたかったので、筆記においても通常プランを使ってIngrid先生と対策をしていきました。
Ingrid先生と確認してよかったのは、DELEの採点基準と照らし合わせながら私の文章を採点をしてくれたことです。
例えば、筆記試験では接続詞の使用が採点に影響していきます。そのため、書いた文章の中にある接続詞を一つずつマークをして、その数や効果的に使用できているかを確認していきます。一つの文章を添削する上でも基準を明確にしながら添削をしてもらえたのはとてもわかりやすかったです。
【DELE B1模擬試験】入学試験と比べて手応えあり!成長を実感できた模擬試験
前半の4技能対策の授業を受けていただいた後、模擬試験を受けていただきました。模擬試験を受けたときの感想を教えてください。
全技能の試験問題をまとめて解いていくのは初めての経験だったのですが、問題で何が聞かれているかを即時に理解できないTareaもあり、DELE試験は難しいと感じました。
ただ、入学試験と比べて、点数の伸びのあった技能やセクションもあり手応えを感じることができたのはよかったです。
このまま継続して頑張ることで、試験に合格できるのではないかと思いました。
模擬試験で手応えを感じられたのですね!試験結果としてはNo Apto(不合格)でしたが、こちらを受け取ったときはどのようなお気持ちでしたか?
まだだよね、自分がまだなのはわかってますよって思いました。(笑)
自分の性格ではありますが、これまでの私の経験上、逆境でやばいってなってから、どんどん追い込んで勉強していくスタイルだったので、引き続き頑張りますって感じで気合いが入りました。
模擬試験の結果でさらに合格に向けて気合が入っていったのですね!試験結果をみて、どういったところがまだ不十分だと感じましたか?
リスニングの部分が入学試験に引き続き圧倒的に足りていない。またオーラルに関しても、試験で何を言ってるかわからなかったというフィードバックもあり、練習が必要だと思いました。
リーディングや筆記試験に関しては、ある程度わかっていたなという手応えを感じていました。
そこで、模擬試験でわからなかった形式のTareaを後半の授業では意識して試験対策を進めていきました。
【DELE試験本番】2ヶ月半の集中対策で見事合格!合格がわかり「とてもほっとした。」
DELEコーチングコースを修了後、DELE試験当日を迎えたと思います。当日はどんなお気持ちでしたか?
試験当日でもリスニングにはまだ不安がありました。その他の技能はそこそこ合格点に達していたかなっていう気持ちで試験にのぞみました。
試験前に筆記や口頭での回答を見てくれた先生からも良いフィードバックをもらえたことで自信にもなりましたし、リーディングも自分で設問を解けるという自信がありました。
DELE合格がわかったときはどのようなお気持ちでしたか?
すごくほっとしました。対策講座4〜6月末2ヶ月半くらいで受けていましたが、私の場合は仕事上で必要だったので、仕事中もある程度勉強できました。
しかし、スペイン語学習に時間を多く使用したことで、他のタスクなどにも影響がでながらのDELE対策だったので、なんとしても受からないといけないという気持ちがありましたので、合格がわかったときはほっとしました。
【試験対策アドバイス】学習の習慣化とスキマ時間の活用が合格につながる!
どんな人にスパニッシモのDELEコーチングコースはおすすめですか?
学習のゴール設定が難しい方や、どうやって対策を進めていいかわからない方などにとっておすすめのコースだと思います。
誰しもがそうだと思うのですが、ゴールの設定がされると努力はしやすいです。私の場合はやる気はありましたが、どのようなステップを踏めば自分のスペイン語力が着実に伸びていくのかがわかりませんでした。
DELEコーチングコースでは、合格に向けた学習工程を見える化してくださるので、何をすべきかとても明確になりよかったです。
あとは短期で結果を出したいと思われている方にとってもおすすめのコースだと思います。
これからDELEを受験される方になにかアドバイスをお願いします。
DELE試験対策を始めるとき、自分は何ができて、何ができないのか、何の課題をこなせば確実に力が伸びるかなど、まずスペイン語での弱点を明確にすることが大事です。
私の場合は、単語や不規則活用が弱いことや、文法学習が必要でした。自分のスペイン語の弱点を最初に明確にして、それを一つずつ着実になくしていくことで、自ずと点数は取れるようになると思います。
まずは自分が何をすべきかを知るところから始めてみてください。
またDELEコーチングコースだけでは、私のように練習量が足らなくなることもあります。その際はぜひ私のように通常プランを活用しながら対策を進めてみてください。
まとめ
本インタビューでは、方瞳さんのDELEコーチングコースを受けた経緯や、4技能の対策方法を紹介しました。
自身の弱点を把握することの大切さや、その弱点をどのように解消していったかなど、とても参考になったかと思います。
それらもとにどのように通常プランを使用してするか、DELE試験対策やスペイン語学習の進め方の参考にしてみてください。
*スパニッシモのスペイン語の認定試験「DELE」対策講座*
スペイン語の資格試験の合格を目指す場合、スペイン語の実力を伸ばすことはもちろんですが、それぞれの試験にあった対策はとても大切です。
スパニッシモでは、DELE試験に特化した対策コースを提供しております。
DELE試験監督の資格を持つ講師とマンツーマンで対策をすることで、読む、書く、聞く、話すの4技能を総合的に伸ばしていくことができます。
スパニッシモのDELE対策で試験の概要やコツをつかんで、自信を持って試験日を迎えませんか?