スペインでワーキングホリデーを始めるための完全ガイド：メリットから申請方法まで

(最終更新日 2024/08/07)

2017年4月に発表され、同年7月よりビザの発給が開始されたスペインとのワーキングホリデー制度。スペイン語学習をされている方で、スペインでのワーキングホリデーが気になる方は多いのではないでしょうか。

しかし、ワーキングホリデーの手続きを進めるにあたって、言語の壁や文化の違い、費用面や具体的な準備、手続きがわからない方も多いでしょう。

この記事では、スペインのワーキングホリデーに焦点を当てて、ビザ申請方法や必要な費用、現地生活についてご紹介します。

この記事でわかること

・スペインでのワーキングホリデーの魅力 ・スペインでのワーキングホリデーの条件や準備方法 ・スペインでのワーキングホリデーでの生活について

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スペインでワーキングホリデーを選ぶ理由

スペインでのワーキングホリデーでは、スペインの美しい風景や豊かな文化、そして美味しい食事が楽しめるだけでなく、スペイン語のスキルを磨く絶好の機会になるなど、多くの魅力があります。

ここでは、スペインでのワーキングホリデーを選ぶ理由をご紹介します。

スペインの魅力

スペインは建築、歴史、美食、そして祭りと、多岐にわたる魅力に溢れています。

例えば、バルセロナではアントニ・ガウディの独創的な建築作品が多く見られ、特に有名なサグラダ・ファミリアやカサ・ミラは一度は訪れてみたい場所です。

マドリードでは、プラド美術館や王宮などの歴史的な建造物が点在しており、スペインの豊かな歴史を肌で感じることができるでしょう。

スペインの美食も大きな魅力の一つです。パエリアやタパスといった伝統的な料理、バスク地方のピンチョスやアンダルシア地方のガスパチョといった地域ごとの特色ある料理を堪能することができます。

スペインではお祭りも有名です。「トマト祭り」と呼ばれる「ラ・トマティーナ」やパンプローナのサンフェルミン祭り（牛追い祭り）、セビリアのフェリア・デ・アブリルやバレンシアのラス・ファジャスなど、スペイン人の情熱や伝統を体感する絶好の機会となるのではないでしょうか。

スペイン語の学習

スペインのワーキングホリデーは、スペイン語を学ぶのに最適な機会となるでしょう。

スペインでの母語であるスペイン語は、スペインだけでなく、中南米を含む20以上の国々で公用語として使われており、全世界で約4億5000万人の母語話者がいます。スペイン語を習得することで、キャリアアップやビジネスチャンスが広がるだけでなく、スペイン国内やラテンアメリカへの旅行にも役立ちます。

またスペインでの生活では、スペイン語が必須のため、日常生活のなかでスペイン語を使用することでリスニングやスピーキング能力は向上します。スペイン語を話せることで地元の人々と交流ができるようになり、文化や習慣についても深く理解できるようになるでしょう。

スペインでの生活とスパニッシモのオンラインスペイン語学習を組み合わせることで、より効率的にスペイン語を習得することができます。スペイン語を学ぶことで、スペインでのワーキングホリデーをさらに充実したものにしましょう。

ワーキングホリデーのメリットとデメリット

ワーキングホリデーは新しい文化に触れ、異なる言語を学びながら生活できるメリットもあれば、初期費用がかかることや言語の壁があることも事実です。

ここでは、ワーキングホリデーのメリットとデメリットをそれぞれ紹介します。

メリット：新しい経験、スキルの向上

ワーキングホリデーは、新しい経験を積む絶好の機会です。異国での生活を通じて、文化や習慣の違いを体験し、多様な価値観に触れることで視野が広がります。

スペインでは、上記で紹介した多様な文化や歴史を体験しつつ、現地での実践的なコミュニケーションを通じて、実用的なスペイン語を身につけることができます。
スペイン語を習得することで、スペイン語圏でのキャリアにも繋げることができます。

デメリット：初期費用、言語の壁

ワーキングホリデーにはメリットもあればデメリットもあります。

デメリットの一つが費用です。ビザ申請料、航空券、保険など、出発前に多くの費用を準備する必要があり、スペインでの生活費も考慮する必要があります。スペイン到着してすぐは語学学習に専念することを検討する場合、現地での学習費用も必要です。

さらに、言語の壁も大きな課題です。スペイン語を流暢に話せない場合、日常生活や仕事の場面でコミュニケーションに苦労することがあります。特に仕事で必要となるスペイン語は日常生活での会話と異なる場合があります。事前にある程度スペイン語でコミュニケーションをできるようになるなどの対策が必要となるでしょう。

これらの課題をしっかりと理解し、適切な準備をすることで、ワーキングホリデーをより充実したものにすることができます。

スペインワーキングホリデーの条件と準備

スペインでワーキングホリデーを始めるには、いくつかの条件を満たし、必要な準備をすることが重要です。ビザの申請方法や必要書類、費用、保険など、具体的なステップを詳しく解説します。

必要な項目

スペインでのワーキングホリデーを始めるために、以下の項目をご確認ください。

条件	詳細
年齢	申請時に18歳から30歳までの年齢であること
国籍	日本国籍を持っていること
滞在期間	最大1年間の滞在が可能
ビザ発給人数	500人
ビザ申請のタイミング	出発予定日の90日以上前から申請する必要がある
健康保険	滞在期間中に有効な健康保険に加入していること
銀行残高証明	一定額の資金を証明する銀行残高証明書が必要
パスポート	有効期限が申請時点で1年以上残っているパスポートが必要
申請書類	指定された申請用紙を正しく記入し、必要書類とともに提出すること

必要な準備を整えることで、スペインでのワーキングホリデーをスムーズにスタートできます。具体的な申請手順や詳細については、スペイン大使館の公式サイトを確認しましょう。

ビザの申請方法

スペインでのワーキングホリデービザを申請するには、以下のステップを順に進めてください。

ステップ1: 必要書類の準備

ビザ申請には、以下の書類が必要です。各書類を揃え、正確に記入してください。

書類	詳細
査証申請書	必要事項をすべて記入し、パスポートと同じ署名をする。入国予定日を記入。
証明写真	サイズは4.5 x 3.5 cm、カラー写真で背景は白色。申請書右上に貼付。
パスポートとコピー	写真と個人データの頁、追記がある場合はその頁も。入国日より1年以上有効。
住民票	発行から90日以内のもの。申請時点で日本に3ヶ月以上居住していること。
航空券の予約	1年オープンの往復航空券、もしくは往路のみの航空券予約。
経済能力の証明	残高証明書（2000ユーロ相当額以上）、または銀行通帳のコピー。
健康診断書	医師が記入、署名し、医師および病院印が捺印された最新のもの。
NIE申請書EX-15	ワーキングホリデービザ申請と同時にNIEを申請する。
NIE申請費用フォーム790-012	個人データを入力・プリントして提出。
NIE申請費	申請時に支払う。
宣誓書	指定フォームに記入し、パスポートと同じ署名をする。
旅行日程表	指定のフォームに大まかな予定を記入。スペイン語または英語。

ステップ2: 書類の提出

必要書類が揃ったら、スペイン大使館または領事館に書類を提出します。提出方法は事前に確認し、指定された方法に従います。

ステップ3: ビザの審査

提出した書類を基に審査が行われます。このプロセスには数週間かかることがあるため、余裕を持って申請することが重要です。

ステップ4: ビザの受け取り

ビザが承認されると、パスポートにワーキングホリデービザが貼付されます。大使館または領事館にてビザを受け取りに行きます。

ステップ5: 渡航準備

ビザを受け取った後、渡航の準備を進めます。航空券の手配や現地での住居の確保、その他必要な準備を行います。

これらのステップを順に進めることで、スペインでのワーキングホリデービザをスムーズに取得することができます。こちらについてもスペイン大使館の公式サイトなどを活用して最新の情報を確認するようにしましょう。

費用と予算の立て方

スペインでの生活には費用がかかります。滞在費、申請費用、保険などのコストを事前に把握し、予算を立てましょう。適切な予算を立てることが重要です。

費用項目	費用の目安
出発前に必要な費用
渡航費（往復航空券）	約21万円
海外保険料（1年間）	約26万円
諸手続き費用（書類作成等）	約1万円
合計	約48万円
家賃	（シェアハウスの場合） 約36万〜48万円 （月約3万〜4万円）
食費	約36万〜60万円 （月約3万〜5万円）

上記の他にご自身で使用するお金や語学学校に通う費用などがございます。

なお、上記は参考のため、ワーキングホリデーを申し込む前に、ご自身で試算することをお勧めします。

スペインでの生活

スペインでのワーキングホリデーには、住まいや仕事探し、現地での活動などさまざまな側面があります。このセクションでは、スペインでの生活を充実させるための具体的な情報やアドバイスを紹介します。

住まいの探し方

スペインでの住まいを探す方法とポイントを押さえることで、スムーズに快適な住環境を見つけることができます。

以下に、スペインでの住まい探しの具体的な手順とアドバイスを紹介します。

1. 住まいの種類を決める

まず、自分の生活スタイルや予算に合った住まいの種類を決めましょう。スペインで一般的な住まいの選択肢は以下の通りです。

• アパート：一人暮らしやカップルに適しています。プライバシーが確保できる反面、家賃は比較的高めです。
• ルームシェア：他の留学生や現地の人と住居をシェアする形態です。家賃を抑えられ、現地の人との交流を楽しむことができます。
• ホステル：短期滞在向けですが、長期滞在にも対応しているホステルもあります。共用スペースが多いため、友人を作りやすい環境です。

2. 探し方

次に、住まいを探す方法について具体的に見ていきます。

• オンラインプラットフォーム：IdealistaやFotocasaなどの不動産サイトで物件を検索できます。フィルター機能を使って、自分の条件に合った物件を見つけましょう。
• Facebookグループ：スペインの都市ごとにあるルームシェアやアパート情報を提供するグループに参加します。ここでは、現地の最新情報を得ることができます。
• 現地エージェント：現地の不動産エージェントを利用することで、希望に合った物件を紹介してもらえます。エージェント手数料がかかる場合があるため、事前に確認しておきましょう。

3. 物件見学と契約

希望の物件が見つかったら、見学の予約をします。物件を見る際には、以下の点に注意しましょう。

• 立地：職場や学校、公共交通機関へのアクセスを確認します。近隣の治安や周辺施設もチェックしましょう。
• 設備：家具や家電の有無、インターネットの利用可否、共有スペースの状態などを確認します。
• 契約内容：契約書に記載されている内容は必ず読み、不明点があれば確認しましょう。デポジットや家賃の支払い方法、契約期間については重要です。

4. 実際に住み始める

契約が完了したら、実際に住み始めます。住み始める前に水道、電気、ガスの契約状況を確認し、支払い方法を把握しておくとよいです。

仕事の見つけ方

スペインで仕事を見つけるためには、現地の求人情報を確認することや直接働きたい場所に履歴書を持ち込むなどがあります。以下に、人気の職種や仕事探しのコツを紹介します。

人気の職種

スペインでワーキングホリデー中に就くことが多い職種をいくつか紹介します。

• ホスピタリティ業界：レストランやカフェ、バー、ホテルなどでの仕事が多く、観光客が多い都市では特に需要があります。基本的なスペイン語と英語が話せると有利です。
• 教育：英語の教師や家庭教師として働くことも可能です。特に、日本語や英語を教える仕事は需要があります。語学学校や個人レッスンの機会を探しましょう。
• リテール：ショップアシスタントやセールスアシスタントとして働くことも一般的です。特に、大都市や観光地では多くの求人があります。
• ツアーガイド：観光地でツアーガイドとして働くこともできます。歴史や文化に詳しいと有利で、語学力が求められます。

仕事探しのコツ

仕事を見つけるための具体的な方法とコツを以下に紹介します。

1. オンライン求人サイトの活用

InfoJobsなどのスペインの求人サイトには、多くの求人情報が掲載されています。インターネットで働きたい地域の求人などを確認しましょう。

2. スペイン語の履歴書とカバーレターを準備

履歴書（CV）とカバーレターをスペイン語で準備します。地元の習慣に合わせたフォーマットで作成しましょう。特にスペイン語と英語の語学力、これまでの経験とスキルが重要です。
スペイン語の履歴書の書き方は以下の講座で無料で学習できます。

3. 現地のネットワーキング

イベントやミートアップ、職業フェアに参加して、現地のネットワークを広げます。地元のコミュニティやクラブに参加することで、仕事の紹介を受けることもあります。

4. 直感的なアプローチ

興味のあるレストランやカフェ、ショップなどに直接訪れて、求人があるかどうかを聞くことも効果的です。スペインでは、このような直接のアプローチが歓迎されることもあります。見込みのある企業や学校に、直接履歴書を持参して応募することも試してみましょう。

5. エージェントの利用

専門のリクルートメントエージェントを利用することで、希望に合った仕事を見つける手助けをしてもらえます。特に短期のアルバイトやインターンシップの情報に強いエージェントを探しましょう。

これらの方法を組み合わせて、スペインでの仕事探しを進めましょう。すぐに見つからない場合もあるため、しっかりとした準備と継続的な努力が重要です。

スペインでできること

スペインの生活では、観光、語学学校、ボランティア活動など、様々なアクティビティがあります。

例えば、スペインはサグラダファミリアやアルハンブラ宮殿といった観光名所が豊富です。歴史的な街並みや美しい自然景観を楽しむことができます。またバル巡りなどをして楽しむこともできます。

また語学学校でスペイン語を学ぶこともできます。スペインのワーキングホリデーは現地の文化や生活に触れながらスペイン語を伸ばす絶好の機会です。スペインには多くの語学学校があり、短期・長期など都合に合わせてコースを選べます。

その他にもスペイン語でできることは多くあります。スペインでの生活で様々な経験を積んでより豊かなワーキングホリデーにしましょう。

まとめ：スペインのワーキングホリデーガイド

本記事では、スペインでのワーキングホリデーについて紹介しました

スペインのワーキングホリデーはスペイン文化の理解やスペイン語の向上の機会となります。ビザ申請や費用などをしっかりと準備をして、計画を立ててワーキングホリデーを充実したものとしてください。

またスペインのワーキングホリデーに行くにあたって、事前にスペイン語を習得することで、現地での生活をより充実したものにできます。

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