(最終更新日 2024/05/31)
いつも素敵なグアテマラ情報をくださる丸山さんのレポート第四回目
今回はラテンアメリカのちょっと変わった祭典、「死者の日」について!
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少し日が経ってしまいましたが、今回は、「死者の日」について。
死者の日は11月1日。
この日は先祖のお墓まいりに行きます。
といっても、日本のお墓まいりとは異なり、ちょっとしたピクニックやお祭みたいな感じです。
この時期になると、風が吹くので子どもたちが街角で凧あげをし始めます。
そして、この日は特別。
いくつかの町で、「大凧祭り」が開催されるのです。
大凧といっても、規模が違います。
10m以上の凧もチラホラ。
大凧祭りで有名なサンティアゴ・サカテペケス、スムパンゴなどは、その日はお祭りのようになります。
また、サント・ドミンゴ・シェナコフ、サンタマリア・カウケなども田舎町の穏やかな死者の日と大凧が楽しめます。
たいていこの日は穏やかに晴れることが多くて、空の青と、お墓参りに持ってこられた色とりどりの花、ピクニックする家族、走り回る子どもたちが見られます。
当初はお墓の上も気にせず走り回る子供たちに驚いたけれど、みんなが楽しんでいる幸せなオーラが広がっていてご先祖さんも嬉しいんじゃないかな、と思うようになりました。
昨年、私も14mの大凧作りに参加させてもらいました。
若者たちはお祭りの3カ月も前から毎日夕方~夜に作業し始めているとのこと。
あまり「コツコツ努力」というイメージのないグアテマラ人がセマナ・サンタ(聖週間)のアルフォンブラ(花などで作る絨毯)や大凧祭りの際は人が変わったように黙々と作業をしたりします。
ひたすら色紙を切って、貼って・・・の繰り返し。
正直、メチャメチャハードです。そして、季節柄、寒い。
私はお祭りの前日からの参加で徹夜作業を一緒にやったのですが、時間が経つにつれて若者たちが私を「仲間」と認めてくれて食べ物を分けてくれたり、一緒に暖をとったりするようになりました。
1つの大きなものをみんなで協力して作り上げる楽しさを久しぶりに感じたような気がした2日間でした。
凧のデザインにはグアテマラの生活だったり、文化だったり、自然だったり、マヤ遺跡などが見られて興味深いです。
(※アティトラン湖はグアテマラにあるカルデラ湖)
(※サン・フェリペ要塞はスペイン軍によって築かれた要塞)
深夜、紙を貼るだけでなく、ロープをねじって縄を作ったりもしていました。
当日は朝から骨組みづくりと組み立てを行います。
また、同じ日にトドス・サントス・クチュマタンでは村の郊外を馬で疾走する競馬レースも開かれます。
100mくらいを疾走する馬たちを間近で見る迫力はもちろん、お酒を飲んだよっぱらいの民族衣装をまとった男性たちの姿も見ものです。
落馬しても、審判らしき人に棄権するように言われても、それでも走りたいのだと馬にしがみつく。
そんな「酔っ払いの競馬レース」があります。
グアテマラではこのような変わったお祭りの他、ほぼ全ての町で、その町の守り神にちなんだお祭りが年に1回開催されています。
これからグアテマラに行く人やグアテマラの先生にスペイン語のレッスンを習っている人は、相手に出身地のお祭りについて尋ねてみても面白いかもしれませんね。