どん底からの逆転でDELE B2レベル合格！【DELEコーチングコース受講：ファンスティフト伸子さん】

これまでDELEコーチングコースを2つのレベルで受講されたファンスティフト伸子さん。初回はスパニッシモのDELEコーチングコースでB1レベルを受講し、2023年5月に見事合格されました。さらなるスキルアップを目指し、今回は同じコースでB2レベルに挑戦しました。

B2レベルの対策では、ご自身のレベルに相まった厳しい指導や進歩を感じられない日々も続き、どん底に落ちたような気分になることもあったそうです。それでも、彼女の強い意志と先生の粘り強い指導が実を結び、見事に合格を果たしました。

本記事では、ファンスティフト伸子さんがB2レベルに挑戦するまでの経緯や、コースを通じて得た率直な感想をご紹介します。

1 B1レベル合格後すぐに始めたDELEB2レベルへの挑戦
2 B2レベル挑戦のため、あえて厳しい指導を期待して受講
3 B1の土台があってこそ、B2レベル挑戦につながる
4 厳しい指導と試練の先にたどり着いた試験合格
5 後編(ファンスティフト伸子さんの試験対策方法)へ続く

B1レベル合格後すぐに始めたDELEB2レベルへの挑戦

ファンスティフトさんは以前にDELEコーチングコースB1レベルを受講されて、見事合格されましたね。その後改めてDELEコーチングコースのB2コースをお申し込みいただきました。レベルを上げてDELE B2レベルを受験しようと思ったきっかけは何でしたか？

はい、私は2022年6月からDELEコーチングコースのB1レベルを受講して、2022年11月の初受験時は不合格、次いで2度目の2023年5月の試験でDELE B1レベルに合格しました。B1レベルに合格できたことで、B2に到達できるかもしれないという期待と、常に可能な限り最高峰のレベルを目指したいという気持ちがあり、再度スパニッシモのDELEコーチングコースを受講して挑戦することにしました。

スペイン語検定でも今は2級どまりですが、いつか1級を目指したいと考えており、私にとって上を目指すのは自然なことだと感じています。

以前B1レベルの対策をしたときに、スパニッシモのDELEコーチングコースでCarmen先生にご指導いただきました。その際、Carmen先生から『B1とB2の差は大きい』と聞いていたものの、実際にこれほど難しいとは予想していませんでした。ここまで差があるとは思わず、少し甘く見ていた部分もあったと思います。

B2レベルのDELEコーチングコースは、B1レベル合格後すぐにお申し込みいただいたと思うのですが、DELE B2レベルの対策を開始されたのはいつ頃ですか？

DELE B1の合格通知を受け取ったのは2023年8月で、合格がわかってすぐに次のレベルのコースを申し込みました。2023年5月のDELE試験後は、燃え尽きたような感覚になり、8月初旬の結果発表までほとんど勉強していませんでした。しかし、2023年11月にスペイン語検定の2級に挑戦することを決めていたため、9月や10月頃には「本格的に勉強を再開しなければ」と思い始めました。以前のような学習習慣に戻るのは大変だったと記憶しています。

では、DELEコーチングコースでDELEB2レベルの試験対策を始められたのですね！受験された5月の試験からですと7ヶ月前のかなり早いタイミングでのコース受講となりましたが、早くから対策を始められた理由はなんででしょうか。

以前B1レベルの受験の際、2022年6月からDELEコーチングコース受講して、2022年11月初受験で不合格となりました。その後、2023年5月に再受験して無事に合格できました。

この経験から、DELE合格に向けてしっかりと対策の時間を設ける必要があると感じていて、早めに試験対策を始めようと2023年10月から再びDELEコーチングコースに申し込んだんです。10月開始のコースですと、1月にはコースが修了します。そのため、10月〜1月のコースを受講して試験内容を理解すること、先生からしっかりとアドバイスをいただきたいと思っていました。そして2月から5月までの残りの4ヶ月を自力でしっかりと勉強することで合格を目指そうと思ったんです。そのためできる限り早いタイミングで対策を開始しました。

B2レベル挑戦のため、あえて厳しい指導を期待して受講

ファンスティフトさんはB1レベル受験のときにも、スパニッシモのDELEコーチングコースを受講いただきました。B2レベルでも本コースを受講しようと思われた理由は何でしょうか？

B1のコースを受講した際にプログラムの良さを実感したため、B2レベルの受講には迷いがありませんでした。

DELEコーチングコースでは、レッスン日程を事前に調整してもらえるので、学習スケジュールを立てやすく、学習の習慣化もしやすいのが助かります。自力で週3日のスケジュールを組んで一人で学習するのはとても難しく、コースを受講することで学習習慣をつけることができるのは、私にとって大きなサポートでした。

また参考書などの教材を使って一人で自己学習で対策をしたとしても、B2レベルに合格できる自信がありませんでした。そのため、B2レベルでもDELEコーチングコースを受講して、マンツーマンで先生に指導してもらいたいと思いました。

コースを受講することでできる学習の習慣化や先生とのマンツーマンでの対策に気に入っていただけていたのですね。B2レベルでの受講開始時に、講師へのご要望をいただいたのですが、どんなことを講師へ期待されていたのでしょうか。

B1レベルのDELEコーチングコースの受講時はCarmen先生にお願いしていましたが、B2レベルではIngrid先生に教えていただくことを希望しました。

私の場合、B1レベルに合格後すぐの対策となるため、B2レベルに合格するためにはかなりのレベルアップが必要だったため、厳しくご指導いただきたいという思いがあったんです。

実はB1レベル対策をしていたとき、DELEコーチングコースの他に通常のスパニッシモのレッスンでDELE対策も併せてお願いしていました。そのときにIngrid先生が文法のレッスンと合わせて面接練習を行ってくださったのですが、Ingrid先生は細かいところまで厳しく確認してくださり、かつ上手に指導してくださったので、自分の力がかなり伸びたと実感したんです。

今回もその点を期待して、またIngrid先生に教えていただきたいと思いました。

Ingrid先生との対策で実力が伸びたと実感されたからこそ、B2レベルではIngrid講師と対策授業を受講されたいと思ったんですね。
前回DELEコーチングコースでB1レベルを対策される前、DELE試験の内容がわからないというお悩みがあったと思いますが、B2レベルの対策を開始される前にはどのようなお悩みがありましたか？

今回は試験の概要が分かっていたので、本格的に特訓を受けるつもりで受講を決めました。しかし、実際に始めてみると、想像以上に大変でした。

コース開始前にあった悩みは、仕事の都合で夜しかレッスンを受講できなかったことです。私は夜が苦手で、普段は早寝するタイプなので、夜10時開始のレッスンを週3回も続けられるか不安がありました。私の場合、語学の学習は朝が向いていると感じていて、Ingrid先生のレッスンが朝に変更になったときは、自分でもパフォーマンスが全く違うことを実感しました。

B1の土台があってこそ、B2レベル挑戦につながる

B2レベルの対策コースを受講した率直なご感想をお聞かせください。

DELEコースは期待通りでしたが、コース開始当初は自分のレベルが低かったこともあり、厳しくハードな内容になりました。受講前は妙に楽観的で、『B2もいけるんじゃないか』という根拠のない自信があったんです。コースを受講したことで、自分のスペイン語の実力を痛感したとともに、自分のスペイン語を客観的に見つめ直す機会になりました。

またIngrid先生の各技能の理解ができるまで細かく確認いただく指導はとても厳しく感じました。しかし、先生の指導によって弱点を克服でき合格につながったため、本当にこのコースを受講してよかったと感じています。

ただスパニッシモのDELEコーチングコースで組んでいただいたプログラムは、残念ながら最後まで修了できませんでした。私はOralのtarea1が特に苦手で、その苦手な課題を克服するために、学習方針を変更し、同じTareaをできるようになるまで何度も時間をかけて対策をすることになったんです。Ingrid先生は私が理解できるよう粘り強く指導してくださったのですが、3回、4回と同じレッスンを繰り返すこともあり、予定通りに進まないことに対して、少しフラストレーションを感じていました。日本人特有の『計画通りに進まないと落ち着かない』という感覚があったのだと思います。

確かに予定通り進まないと不安もありフラストレーションも溜まってしまいますね。ご要望いただいたIngrid先生とのレッスンはいかがでしたか？

本当に厳しかったですね。レッスンが終わって涙が出ることもありましたし、悔しくて自分の不甲斐なさに打ちのめされました。自分の実力はB2レベルのレッスンに全然足りていないと感じていたので、思っていた以上に自分ができなかった分、先生の言っていることを理解して、苦手な設問が解けるようになるまでの粘り強い指導が厳しく感じたのだと思います。

B2レベルに必要なスペイン語力がある方であれば、レッスン中に落ち込むこともなく、普通の指導だったと思いますが、私にとってはかなり挑戦的なレベルであった分、ハードな対策になりました。

B1レベル合格後、すぐのB2対策だったため、ファンスティフトさんにとってかなり挑戦的な内容になったんですね。

そうですね、ただB1のときにCarmen先生、Fernando先生、そしてIngrid先生の3人に相当特訓していただいたことで、B2に向けた土台は作られたと思っています。もちろん、まだ十分なレベルではなかったですが、それがあったからこそ、B2に挑戦する気持ちが持てました。

厳しい指導が続く中で悔しい思いをすることも多くありましたが、いつか合格してIngrid先生に認めてもらいたい、という気持ちは常に持っていました。

厳しい指導と試練の先にたどり着いた試験合格

DELE合格がわかったとき、どのようなお気持ちでしたか？

本当に嬉しかったです。実は試験当日は少し手応えを感じていました。特に2日目の口頭試験では良い感触がありました。私が最後の受験者で、インタビューが夕方5時近くだったのですが、非常にスムーズに受け答えができたんです。面接官の方々も、最後の候補者ということでリラックスしていて、和やかな雰囲気が伝わってきたので、私も自然とリラックスして臨むことができました。面接が終わってからも、向こうから話しかけてくださり、しばらくお話しすることができ、良い雰囲気のまま試験を終えられました。

その時に『もしかしたら合格できるかもしれない』という気持ちが少し芽生えました。筆記試験も比較的スムーズに進んだので、あとは読解と聴解の結果次第だと思っていました。最終的に結果を見てみると、予想通り筆記と口頭試験のスコアが高く、手応えを感じた通りの結果で、とても満足しています。

筆記や口頭試験がスムーズに出来たことで、試験に対して手応えを感じていたのですね！

そうですね、ラッキーな要素がいくつか重なったのだと思います。面接官がアルゼンチン人の女性で、私がスペイン語を始めたきっかけが、過去にアルゼンチン人の上司と働いたことだと話すと、彼女がとても喜んでくれました。インタビュー後に、彼女がアルゼンチン出身であることを教えてくれたんです。

また、もう一人の面接官は私のオランダ系の名字に興味を持ってくださり、オランダとスペインの関係についてお話ししてくださいました。面接官たちが私に興味を持ってくださり、リラックスした雰囲気の中で話すことができ、とても幸運だったと思います。

和やかな雰囲気で試験を受験されたことがとても伝わってきます。リラックスできたことで、ファンスティフトさんの実力を発揮できたのではないでしょうか。

リラックスできたおかげで、Ingrid先生に教わったテクニックをそのまま活かし、冷静に対応できました。まさに、練習したことをその場で『再生』できたんです。もし緊張して嫌な雰囲気だったら、習ったことを思い出せなかったかもしれません。Ingrid先生に細かく指導いただいた内容を本番の試験で再現できたことで、スコアに良い影響があったと思います。

特に、レッスンを受けていたおかげで、接続法を意識的に使うことや、自分が知っている単語や表現をアピールすることができました。YouTubeでもスペイン語の先生が『こんな表現も私は知っているよ、使えるよ、とアピールを！』と言っていたのを思い出し、それを実践しました。自信を持って話せるレベルではなかったかもしれませんが、何かが降りてきたようにスムーズに話せて、自分でも驚きました。これも特訓の成果だと思います。