助産師として活躍する青年海外協力隊藤田さんのスペイン語勉強法

(最終更新日 2024/08/07)

スペイン語を使い、グアテマラで活躍しているJICAボランティアの方々。

そんな彼らは、現場へ赴任する前と、赴任中に、どのようにスペイン語を学習しているのでしょうか。
またグアテマラに着任し何に困り、それをどのように乗り越えてきたのでしょうか。

今回はグアテマラのソロラ県サンティアゴアティトランで助産師として活躍している藤田有希さんにスペイン語の学習について執筆して頂きました。


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Q. 現地でどんな活動をされていますか?

グアテマラの母たちに助産師としてできること

はじめまして。北海道函館市出身の藤田有希と申します。

日本では、助産師として5年間働いた後、看護学校で教員として2年間働き、ここグアテマラ共和国へやってきました。
2013年の12月26日からグアテマラに派遣され、アンティグアという町で1ヶ月の語学訓練をうけた後ソロラ県サンティアゴアティトランという先住民が多く住む町で助産師隊員として勤務し、現在1年が経過しています。

ボランティアとしての活動は、毎日配属先であるNGOの私立病院で、総合外来や救急外来の診療の補助と、入院患者やお産のケアを行っています。また町に出て産婆さんや地域ボランティアの人達と、妊婦や産後の新生児訪問を一緒に行っています。

同僚看護師達や地域リーダー、障害を持つ子の母親への勉強会、妊婦・産後学級を実施しています。小学校や教員養成学校で、性教育を教えることもあります。先日はグアテマラ以外で活動している助産師隊員を訪ねて、妊婦さんを対象に一緒に母親学級を行いました。

こうして現在グアテマラで活動を行っておりますが、スペイン語の訓練を受け始めたばかりは、スペイン語の初級者でした。そんな私がどのようにスペイン語の学習を行ってきたか、少し紹介させて頂きます。


Q. どのようにスペイン語を学習しましたか?

毎日のスペイン語習慣、スペイン語に慣れるために

訓練所に入る前の、スペイン語を知らない段階では、『30日でマスターする』という初心者用のテキストを読み、スペイン語の昔話に注訳が書かれている本を読んでいました。しかし、殆ど全ての単語がわからず、それどころかÑやóなど英語にはないアルファベットについて、??だらけのレベルであったので、退屈に感じてしまい、なかなかページが進まず2話までで終わってしまいました。

他には、毎日スペイン語で日記を書いていました。しかし、文法も全く分からなかったので、スペイン語に少しでも慣れようと短文にして時々ネットの自動翻訳を使っていました。

訓練所では授業時間中は日本語を一切使わず、毎日スペイン語で平均4時間会話していました。例えば、自己紹介や家族・仕事についてスムーズに会話できるよう何度も繰り返し練習していました。30分間で仕事に関するテーマで勉強会をする練習もしました。そのおかげで、スペイン語ばかりの会話に対するストレスを抱えることに少し慣れていたため、グアテマラに着いてからはわからないことがあっても、そんなにストレスには感じずに過ごすことができたように思います。

しかし、簡単な単語はわかっても文法が殆どわからないままであったので、仮定法や複雑な文章は全くわからなかったです。また、JICAは公的機関であるため、丁寧な言葉使いを覚えるよう、特にフォーマルな活用で習っていたために、tuの活用で会話されることに非常に戸惑った記憶があります。

私のオススメ4つのスペイン語勉強法

<勉強法その1> ~テキストの使用~

現実味がない文法を勉強すると飽きてしまうので、テキストの会話文を例に日常で良く使う単語やニュアンスの違いなどを勉強しています。グアテマラ人の家庭教師と本当の会話のように交互に読むことで、リアリティのある会話が学べました。特にアクセントやイントネーション、仕草などを合わせて覚えることで、真似をしてより身につきやすかったように思います。

<勉強法その2> ~原稿作成~

仕事上勉強会を開催するので、スペイン語の先生にこのように言いたいと説明して、原稿の添削をしてもらっています。間違っていると伝えたいことが伝わらないという自分にとっての動機が強いため、この方法で身に付いた単語や使用法はとても有効に思います。

<勉強法その3> ~書き取り~

自分の興味のある本の一部を抜粋して、PCに打ち込んで保存して勉強しています。本だと、各章で同じ単語を繰り返し使うので、打ち込んでいくうちに新たな単語をが身に付いていきます。打つことによって指で単語を覚え、一文を暗記して、それを書き取ることで文章の構成に慣れるという効果もありとてもおすすめです!

<勉強法その4> ~映画鑑賞~

町で映画のDVDが安価で売っているので、スペイン語で映画鑑賞をしています。字幕があると聞き取れない単語でもわかるようになりますし、発音の勉強にもなります。また友人と見ることで、わからなかった詳細について教えてもらいこともでき、さらにそれを話題としてグアテマラでの現状などを話し合う機会にもなりますので、会話の練習にもつながります。

また以前わからなかったストーリーが、再度見るとわかるようになっていたりと自分の成長を感じることができるので、学習意欲の向上に役立ちますよ。

劣等感を抱かないスペイン語の可能性

これまで英語を話せないという劣等感を抱いていましたが、スペイン語を学習したことで、劣等感を抱かずに他国の人と対等に話せるようになったということが大収穫だったと自分で感じています。

特にスペイン語は英語に比べ発音が日本人にとって簡単であり、語学学習時の一番の難関である“羞恥心”が少ないので非常にオススメです。更にスペイン語は、他言語にも共通する単語が多く、一つの言語を習得しただけで、一気に多言語を操るマルチリンガル気分に浸れるというメリットがあると思います。

上を見るときりがなく、学習の困難さにへこむこともあると思いますが、そんな時は今まで日本語以外何も知らなかった過去の自分と比較し、自分の可能性を楽しんでください!