グアテマラ、フエゴ火山噴火後の支援レポートVol.6 : フエゴ噴火から5ヶ月後の避難所の現在

(最終更新日 2023/02/13)

こんにちは。スパニッシモの吉澤です。

スパニッシモではフエゴ火山噴火発生(2018年6月3日)から2ヶ月間、被災地支援として、避難所へ赴き、必要な物資の確認と寄付を行いました。

フエゴ火山の噴火発生から約5ヶ月が経過します。
私たちは被災地のその後を知るため、11月21日に以前支援を行ったサカテペケス県アロテナンゴ市の避難所へ赴きました。視察から物資が足りていない現状を知り、11月23日に再訪問と支援物資の受け渡しを行いました。
本記事からグアテマラのアロテナンゴ市の避難所の状況を知って頂けると嬉しいです。

避難所の運営に携わる人から話を伺う。

グアテマラのフエゴ火山噴火後の現在の状況は?

まずはじめに、CONRED(グアテマラ国家災害対策調整委員会)のウェブサイト上での発表を掲載いたします。

前回レポート(8月3日)のデータと比較すると、この度ご紹介しているデータ(11月17日)で公式に登録されている避難所の数が17から9に減っており、避難者の数が3,197人から3,343人へ、146人が増えていることがわかります。

人数の増加の原因としては前回レポートよ以後新たな発見者、非認可の避難所から受け入れている人たちが含まれたためと伺っています。
アロテナンゴ市とエスクイントラ県の二箇所が避難場所ですが、11月18日の深夜に再度フエゴ火山が噴火したことにより、避難所から自宅へ戻っていた方々が再度避難所へ戻ったため、増加しております。

ご参考のため、2018年11月17日での避難所にいる人々のデータは以下です。

隊員会グアテマラとグアテマラで活動している隊員が現地で集めた義援金を受け取りました。

グアテマラの青年海外協力隊が所属する隊員会という団体より、Q.1,530(日本円で約22,510円)
青年海外協力隊として活動する方々が任地で集めた義援金、Q. 830 (日本円で約12,210円)を受け取りました。

合計で受け取った義援金の合計は、Q.2,360 (日本円で約34,720円)です。

この場を借りて、感謝の気持ちを伝えさせて頂きます。誠にありがとうございます!

スパニッシモでは、頂きました義援金を使い、避難所へ支援物資をお送りいたしました。
下記の詳細をご覧ください。

発生後5ヶ月目:避難所で生活する女性の生活必需品である生理用品、衛生環境改善のための清掃用洗剤の寄付を行いました。

スパニッシモでは、できる限り現地の話を聞き、足りていない物資を把握した上での支援活動を行なっています。
この度現地視察として11月21日に避難所へ行った際、現在必要な物資を確認しました。
アロテナンゴ市の避難所で現在足りていない物資は下記です。

・Toallas sanitarias(生理用ナプキン)
・Toalla húmeda (ウェットシート)
・Desinfectante(清掃用洗剤)
・Jabón para trastos(食器用洗剤)
・Jabón para Ropas(衣服用洗剤)
・Leche nido diferentes edades(様々な年代のためのミルク)
・Pañales para niños(赤ちゃん用オムツ)

アロテナンゴでの避難所では、グアテマラのMIDES(Ministerio de Desarrollo Social de Guatemalaーグアテマラ社会開発省)より、1日3食の食事が提供されています。
また飲み水は「Eco-filtro」と呼ばれる水の浄化フィルターを避難所で所持しているため、飲み水を確保することができています。

しかしながら、生活必需品や衛生用品は支援物資に頼っている状態であり、その数が足りていませんでした。そのため、この度足りていない物資の中で、女性のための生理用ナプキン、清掃用洗剤を寄付しました。

・316パックの生理用ナプキン(1パック12枚入り)
こちらで約1ヵ月程度、アロテナンゴ市の避難所で生活する女性たちへ配ることができます。
女性の方々の手に渡り、ストレスや精神的な疲労を軽減できればと思います。

・60ガロンの清掃用洗剤(床やトイレなど、様々な箇所で使用することができる洗剤)
衛生面の改善により、少しでも過ごしやすい環境での生活につながればと思います。
こちらは各家庭に配られ、約2週間半、毎日清掃ができる量です。

支援物資の清掃用洗剤(以前の写真)

支援物資を運ぶスパニッシモスタッフの吉澤

アロテナンゴ市にある避難所の現状

現在のアロテナンゴ市の避難所では、162世帯の家族、563人が生活していると聞きました。
住居は以前の避難所(学校の教室)より場所を移動し、現在はグアテマラのNGO団体TECHOが建設に取り組んだ仮設住宅にて生活をしております。
こちらへ移動したことにより、よりプライベートが保たれるようになったと伺いました。
(建物は壁で4つに区切られており、4世帯が生活をしています。)

仮設住宅
仮設住宅

避難所は噴火したフエゴ火山の麓近くにあります。

避難所から見えるフエゴ火山(噴火しています。)

避難所内では、防災についての呼びかけがされています。

地震が起きたときの対応について
火事防止のための対策について。仮設住宅は木造のため、火災が起きないための対策を徹底しています。

上記でも述べましたが、1日3食と飲み水の確保をすることができています。
しかしながら、MIDESからの食事の提供は2018年の12月いっぱいで終了するとのことで、生活で必要な衣食住の中の「食」の部分に不安が残る状態です。

また被災者の多くが農業従事者であり、噴火により畑や家畜が被害を受けたことにより、未だ働くことができない、または就職機会が少ない状況から職に就くことができない状態が続いています。

子どもたちは、現在学校の休暇期間にあたるため家族と避難所内にいることが多いです。避難所内にて学童保育のように学習機会を提供している箇所や農業体験などを行っています。
グアテマラでは、1月より学校が開始します。その際に学習用具の購入などが必要になり、再度学習用具などの支援が必要となるのではないかと思います。

子どもたちへの教育や避難所での過ごし方を聞きました。
避難所内にある教室

この度の現地視察により、生活改善は少しずつ進んでいるものの、まだまだ支援が必要であると実感しました。
今後の「食」に不安が残る中、職業機会の乏しく稼ぐことができない現状や子どものための教育にかかる費用を考えることなど、今後の生活に不安をもつ住民も少なくありません。
自分たちができることは何だろうか。この気持ちを持ち続け、被災者の方々へ寄り添い、今後も継続して支援を続けていきたいです。

スパニッシモとしての今後の支援活動について

この度は頂きました義援金を使って、支援物資を避難所へ送りました。
義援金を送ってくださった隊員会の方々、青年海外協力隊の方々、誠にありがとうございました。

スパニッシモでは、引き続き、現地の足りていない物資を把握し、支援を継続していく予定です。
支援を行った際、この度のようにレポートをして、皆さまへグアテマラの現状をお伝えできれば幸いです。

支援や避難所での現状などにつきまして、疑問やご質問等ありましたら、ぜひコメント欄へ記載してください!

グアテマラ、フエゴ火山噴火後の支援レポートのアーカイブ

グアテマラ、フエゴ火山噴火後の支援レポート Vol.1:タマゴサンド作り~Alotenango市現地視察まで。

グアテマラ、フエゴ火山噴火後の支援レポート Vol.2:Alotenango市の避難所へノート・ペン・鉛筆寄付しました。

グアテマラ、フエゴ火山噴火後の支援レポート Vol.3:Alotenango市の避難所調整員から見た現場。

グアテマラ、フエゴ火山噴火後の支援レポート Vol.4 : Alotenango市の避難所に衛生用品を寄付しました。

グアテマラ、フエゴ火山噴火後の支援レポート Vol.5 : 避難所で生活するお父さんやお母さんはどんな気持ち?

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